島田V撃「執念を込めることができた」 阪神待望のラッキーボーイ出現

7回、勝ち越し打を放ち、ベンチに向かって手を上げる島田
7回、右翼線に勝ち越し二塁打を放つ島田(撮影・西岡正)
7回、勝ち越し二塁打を放った島田に向かってガッツポーズする阪神ナイン(撮影・西岡正)
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 「ヤクルト1-2阪神」(9日、神宮球場)

 左翼席から打ち鳴らされるメガホンの音が次第に力強さを増していった。阪神・島田海吏外野手(25)は目の前の好機に全身の集中力を研ぎ澄ました。こん身の一振りに勝利への執念が白球に乗り移る。打球は一塁ベースに当たり、右翼線に抜ける決勝打。二塁ベース上でガッツポーズを決め、喜びを爆発させた。

 「チャンスを頂けたというところでまず『やってやろう』という気持ちになりましたし。ああいう打球でしたけど、本当に執念を込めることができた」

 序盤に両チームが1点を奪い、その後はこう着状態。緊迫した雰囲気を気迫の一打で一変させた。同点の七回1死二塁。今野が投じた内角寄りのカットボールに反応した。ベースに当たった鋭い打球は、オスナも反応できず、外野へと抜けた。その間に二走・熊谷が生還。待望の勝ち越し点をもぎ取った。

 8日のヤクルト戦では2試合連続でスタメン起用されるも2打数無安打。この日はベンチスタートとなり、六回の守備から右翼の守備に就いた。試合を決める一打を放った若虎に、矢野監督は「どんどん成長していく可能性を持っている選手」とさらなるレベルアップに期待を寄せた。

 プロ4年目の今季。何度も1軍と2軍を行き来した。降格するたびに燃えた心。さらに、平田2軍監督の言葉も向上心を高めた。「『上でやるために今ここでしっかり力をつけているんだぞ』と平田監督からも毎日、口酸っぱく言われながら野球をやってきて。絶対に上でやってやるんだという気持ちでやってきた」と持ち続けた強い気持ちが、結果へと結び付いた。

 ファームでの取り組みを発揮し、チームの連敗をストップ。勝利に導いたラッキーボーイの島田が、守備や足だけでなく、打撃でも首位奪回への原動力となる。

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