阪神・佐藤輝 怒りの121三振、歴代新人最多タイ 首位も悔し連敗ターン

 8回、満塁の好機で空振り三振に倒れる佐藤輝
 8回、三振に倒れ、ベンチでたたきつけるようにバットをしまう佐藤輝(8)
 8回、空振り三振に倒れた佐藤輝(右)を横目に交代を告げる矢野監督
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 「阪神3-4DeNA」(14日、甲子園球場)

 悔しさは後半戦で晴らしてくれ!!阪神は前半戦最終戦を白星で飾ることはできなかった。ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=は1点を追う八回2死満塁で空振り三振。珍しく一塁ベンチで感情をあらわにした。1試合3三振で歴代新人最多の99年・福留(中日)に並ぶ121三振となったが、誰もが前半戦首位ターンへ導いた立役者の復調を待っている。

 甲子園が最高潮のボルテージに達する中、佐藤輝は冷静に打席へ向かった。八回。2点を返して1点差に詰め寄り、なおも2死満塁のチャンス。これ以上ないお膳立てのもと、砂田と相対した。

 同点、逆転を狙い、豪快なフルスイングで応戦。ファンも固唾(かたず)を飲んで見守る中、砂田が投じた外角低めの決め球にバットが空を切った。

 場内にため息が響く中、一塁ベンチに戻ると悔しさを抑えきれなかった。バットを地面にたたきつけ、ヘルメットを投げ捨てる。冷静にプレーしてきた新人が珍しく感情を爆発させた。

 3打席連続三振で、シーズン121三振。99年に中日・福留が記録した歴代新人最多三振に、前半戦ラストゲームで並んだ。二回1死で右翼線二塁打を放って持ち味も発揮したが、チームに貢献できなかったことが何よりも悔しかった。

 チームは前半戦最終戦で反撃及ばず敗戦。それでも13年ぶりに首位ターンを決めた立役者の1人は、新人ながら主力級の活躍を見せた佐藤輝だった。

 開幕から全84試合に出場し、チーム2冠の20本塁打、52打点。5月には月間MVPを獲得するなど、旋風を巻き起こした。起用し続けた矢野監督からの信頼も厚い。

 「本当に大きい。僕らの想像を超えるようなことをたくさんしてくれました。横浜スタジアムの場外弾、埼玉(西武戦)では3本ホームラン。楽天でも田中投手から打ったホームランとか、本当に魅力のある選手」

 バッテリーの徹底した内角高め攻めなどマークも厳しく、結果が出せない時期も続いた。それでも指揮官は「プロの壁があったり、(疲れが)出るところ。これをどう乗り越えるのかを楽しみにしたい」と怪物ルーキーの反発力に期待した。

 オールスターのファン投票ではセ・リーグ最多得票で選出。今では規格外のパワーで世間からも注目される打者となった。2位・巨人とは2ゲーム差で迎える後半戦。培った経験を力に変え、16年ぶりリーグ優勝の立役者となる。

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