阪神・サンズ G粉砕満塁弾!03年以来シーズン2度目の7連勝 12球団最速40勝
「阪神7-1巨人」(18日、甲子園球場)
リーグ戦再開で痛快G倒!!阪神が巨人を圧倒し、7連勝で貯金を今季最多21とした。ジェリー・サンズ外野手(33)が二回に決勝打を放ち、三回にはダメ押しの13号満塁弾。両リーグ一番乗りの40勝へ導いた。シーズン2度目の7連勝以上は優勝した03年以来。2位・ヤクルトとは7差のままながら、猛虎の勢いはとどまるところを知らない。
宿敵を意気消沈させる痛快な一撃が右中間席に飛び込むと、甲子園がメガホンをたたく音と拍手に包まれた。「青いベース」を踏みしめてダイヤモンドを一周したサンズが、ベンチ前でおなじみのハッピーハンズを披露。原監督がうつろな目で見つめる中、阪神ベンチが盛り上がる。まさに勢いの差を象徴するようなシーンだ。
交流戦の勢いそのままに、7連勝を決定付ける一発が飛び出したのは3点リードで迎えた三回。四球と連打で無死満塁とし、巨人ベンチが先発・メルセデスをあきらめる。田中豊の代わりっぱなの2球目を豪快に捉えた打球は、166キロの速度、128メートルの飛距離でスタンドインした。
「いろんな意味で大きなホームランになったと思う。巨人といういいチームを相手に打てたので良かったよ」
来日2本目で、甲子園では初となる会心の13号グランドスラムを振り返ったサンズは、二回に決勝適時二塁打、八回にも左前打を放って猛打賞をマーク。自己最多タイの5打点に「リフレッシュして、いい時の状態に戻すことができたのかな」と交流戦後のプチブレークで好調を取り戻したことを明かした。
08年以来となる40勝両リーグ一番乗り。シーズン2度の7連勝以上は優勝した03年以来という“吉兆データ”も実現した。
「得点圏で打ってくれるという持ち味を最高の形で発揮してくれた」とサンズに最敬礼した矢野監督。「勇輝(西勇)が立ち上がりで粘って、その粘りが全員でつなげられるいい攻撃につながった。連勝はどこまでも伸ばしたいし、いいスタートが切れた」とリーグ戦再開後の巨人戦快勝に目を細める。
思い返せば、3月26日・ヤクルトとの開幕戦。サンズが神宮の夜空に架けた2本のアーチをきっかけに開幕3連勝を決め、チームが勢いに乗った。この男が本塁打を放てば今季11勝1敗だ。
さらにサンズが8日・日本ハム戦から6番に入ってチームは7連勝。「首位にいるけど、まだまだシーズンは長い。どんどん勝ちを重ねていきたいね」。頼もしすぎる“サンズ様”が16年ぶりの歓喜へ向けて、再びチームの勢いを加速させた。