阪神・藤浪、締めた!昇格即、リリーフ救う 名古屋から駆けつけ0封

 9回、力投する藤浪
 9回を締め、勝利を喜ぶ藤浪(右から3人目)ら
試合を締め、ガッツポーズの藤浪(撮影・山口登)
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 「阪神6-1ソフトバンク」(4日、甲子園球場)

 阪神が4年連続日本一のソフトバンクとの3連戦初戦に快勝した。試合を締めくくったのは、藤浪晋太郎投手(27)だ。岩崎優投手(29)の出場選手登録抹消を受け、2軍遠征地・名古屋から急きょ帰阪して1軍昇格。九回を1回無失点で勝利へ導いた。矢野監督は今後のリリーフ起用を明言。救援陣に疲労が見える中、今季の開幕投手に起爆剤としての期待をかけた。

 背番号19がリリーフカーに乗って姿を見せると、この日一番の拍手が甲子園に降り注いだ。5点リードで迎えた九回。緊急昇格した藤浪がふ~っと大きく息を吐き、マウンドに上がった。

 「ホールドシチュエーションでもなかったですし、割と歓声を聞く余裕があり、勇気づけられました」

 昨季10月21日・広島戦(甲子園)以来の中継ぎ。先頭の代打・長谷川には初球の155キロ直球を右前にはじき返された。それでも、全く動じない。2軍で試行錯誤を繰り返してきた自分を信じ、全力で腕を振った。セットポジションで背中を丸め、グラブを少し高めに構える新フォーム。5月29日の2軍交流戦・巨人戦(甲子園)から取り入れたものだ。

 三森を154キロ直球で空振り三振、続く今宮も真っすぐで遊ゴロに斬った。2死一塁で対するは八回にソロを放っている栗原。ここで、右腕はもう一段ギアを上げた。この日最速の157キロ直球を外角へ。虎党のボルテージがまた上がる。そして、最後は156キロ速球で中飛に抑えると、割れんばかりの拍手が球場に響き渡った。

 開幕からセットアッパーを務めてきた岩崎が出場登録抹消。5日のウエスタン・中日戦(ナゴヤ)で先発予定だった藤浪に白羽の矢が立った。2軍戦は雨天中止となったものの、右腕は午後1時からナゴヤ球場の室内練習場での2軍練習に参加。最後まで汗を流し、急きょ甲子園へ向かった。

 「チーム事情がチーム事情なので、理解してというか。先発をやりたい気持ちを持ちつつですけど、現状与えられた仕事なので、しっかりそこで結果を出したいなと思います」

 矢野監督は「(藤浪)晋太郎らしいボールを投げていた。1回の登板だけど、晋太郎自身もチームにとっても、しっかりした1イニングを投げてくれた」と働きを高く評価。今後も中継ぎとして起用すると明言した。

 岩崎を欠き、リリーフ陣は疲労もあって苦しい状況が続いている。ただ、藤浪は昨季も中継ぎで13試合に登板して防御率2・35。昨年10月19日のヤクルト戦では当時、球団最速の162キロを計測するなど力を発揮した。

 チームは5月14日から勝ち負けを繰り返すこと15試合。そろそろ連勝したい。今季の開幕投手を務め、流れを変えることができる爆発力を秘めた藤浪が窮地を救ってみせる。

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