阪神・大山 先制打だ!豪快3ランだ!3安打4打点! これぞ4番、これぞキャプテン

 「中日2-6阪神」(29日、バンテリンドーム)

 重力も、連敗の重苦しい空気も、関係なかった。失速を知らない弾丸が左翼席へ伸びていく。これぞ4番の姿。敵地の虎党から、思わず出てしまうほどの歓声と拍手が注がれる中、阪神の大山はゆっくりとベースを回った。

 勝機を高める豪快な一発は1点リードの三回、1死一、二塁の好機だった。福谷の145キロ直球に対し、全身が躍動した。23日・DeNA戦以来となる5号3ラン。序盤から4点差にリードを広げ、ベンチ前では右手でキャプテンを示す「C」マークを作り、仲間と喜びを分かち合った。

 スコアボードに掲示された飛距離は120メートル。「僕の感触というよりも3点入ったというのが大きい」とチームに流れを呼び込めたことを一番に挙げた。

 主砲として確かな成長を見せた昨季。本塁打が増えている中で、不安もあった。19年の14本塁打を更新した9月前半。「去年は、ここから失速したので、まだ分からないです」と半信半疑だった。

 ただ、その言葉とは裏腹にその後も本塁打を積み上げた。迷いを消したのは、改善した食事や日々のトレーニングで作り上げた己の肉体。シーズン終盤になっても疲労度は少なく、スイングも腰だけでなく、肩、腕、背中、腰、股関節、足など全身を使い、バランスが整っていた。終わってみればチーム最多の28本塁打。確かな手応えをつかんだ。

 力強い打撃は、チャンスでも威力抜群だった。初回2死三塁の好機では「チームに勢いを与えるためにも先に点を取りたかった」と、右腕の初球を左前へはじき返した。チームとして29イニングぶりの適時打。待望の先制点を奪い、試合の主導権を握った。

 先頭で迎えた六回には中前打を放ち、4打数3安打4打点と躍動。連敗をストップした。「連敗はしましたけど、チームとして落ちる必要はないですし。しっかり前を向いて」と主将。リーグの先頭を走り続けるために、本拠地でも乾いた打球音を響かせる。

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