阪神 開幕3連勝で2年ぶり単独首位 矢野監督「全員でやるのがうちの野球」

 「ヤクルト2-8阪神」(28日、神宮球場)

 お祭り騒ぎの完璧なロケットスタートや!阪神はヤクルトに完勝し、04年以来17年ぶりとなる敵地での開幕3連勝を飾った。昨年は開幕3連戦3連敗スタートだった中、2年ぶりの単独首位となり、矢野燿大監督(52)をはじめチームのムードは最高潮。開幕からの3戦連続2本塁打は球団史上初で、最強の虎が悲願の優勝へと一丸となって突き進む。

 桜舞い散る神宮。三塁スタンドには虎党の笑顔が咲いている。ベンチを出てファンの前を歩いて引き揚げる矢野監督は、歓喜の声援に手を振りながら応えた。

 恩師・野村克也氏の追悼試合という特別な一戦とあって、静かに勝利の喜びをかみしめたのだろう。6点差の圧勝で飾った開幕3連勝にも、その表情は神妙だった。

 「頭で考えてやる、能力だけでやるんじゃないというのは野村さんの考え。俺自身もやれたし、教えてもらったものをこういう立場で今やらしてもらっている」

 もちろん両外国人の一撃も大きかった。一方で、この日は“頭で考えてやる”野球でもぎ取った得点もあった。五回2死一塁の場面で走者・近本がスタート。糸原の右中間への二塁打で一気に生還した3点目を「2死からチカ(近本)が絡んだいい1点だった」と満足そうに振り返る。

 さらに開幕1、2戦目と同じく、試合の中盤から後半にかけては投手、野手を次々とつぎ込む。3連戦では原口を除く登録選手全員が出場。ノムさんを思わせる適材適所の用兵術で快勝を重ねた。

 両軍が背負ったノムさんの監督時代の背番号。「俺も73番を着けて野球をやるのは最初で最後かと思う。開幕前にお墓参りも行けたんでね」。開幕戦前日の25日には墓前で手を合わせ『また頑張ってきます』と誓い、力をもらいシーズンへと向かった。

 巨人相手に開幕3連敗を喫し、悪夢のスタートとなった昨季とは真逆の快進撃。開幕3連勝は和田政権時の2015年中日戦以来、敵地での3連勝スタートは岡田政権の04年巨人戦以来、17年ぶりの“吉事”だ。

 「目の前の一試合一試合を全力で取りにいくということができた結果の3連勝。全員でやる野球というのがうちの野球。開幕からそれができたのは自信にしていきたい」

 リーグ唯一の3連勝で19年開幕直後以来、2年ぶりとなる単独首位に立った。悲願の日本一を狙う21年シーズン。オープン戦首位の勢いそのままに、矢野阪神が見事なロケットスタートで飛び出した。

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