阪神・揚塩球団社長が辞任 コロナ感染拡大などで「ご迷惑をかけた」

 会見で頭を下げる揚塩健治球団社長(代表撮影)
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 阪神タイガースの揚塩健治球団社長(60)が9日、辞任する意向を固め、兵庫・西宮市内の球団事務所で会見を開いた。球団内で新型コロナウイルス感染者が相次いだことによる引責辞任。開口一番、「3月に続いて今回、2度にわたって球界全体にご迷惑をかけた事実は否めません」と頭を下げた。

 「着任以来、いろいろな混乱を招いた球団内の最終的な責任者は私でございます。チームは戦っている最中ではございますが、私なりのけじめのつけ方としてご理解いただければと思います。申し訳ございませんでした」

 開幕前から続いた一連の騒動に、球団のトップとしてけじめを付けた。阪神では3月27日、藤浪晋太郎投手、伊藤隼太外野手、長坂拳弥捕手らが、新型コロナウイルスに感染したとして会見を開き、同社長が「大変、重く受けて止めている」と頭を下げていた。

 当該選手らが大阪市内で食事会に参加。初期段階から、外出禁止の内規を定めた球団もあった中で阪神は、NPBとJリーグが合同で立ち上げた、専門家委員の作成した提言書の下に、外出自粛など注意喚起にとどめていた。結果的に大量感染につながったことで、「外出禁止という形で臨んでいた方が良かったのかなという反省もある」と続けて頭を下げていた。

 さらに、9月には糸原健斗内野手ら複数の選手と、スタッフ計9人が感染。同月19日に遠征先の名古屋で、球団が定めていた内規を破り、8人での外食や、同一ポジションの選手同士での外食などが判明した。相次ぐ感染に、球団内外から管理体制が問われていた。

 この日、練習前に矢野監督とも会談。「フィールド内のことについては矢野監督の範疇です。でもフィールド外についてはフロント、フロントのトップである私の責任です。監督には責任はございません」と伝え、監督からは「勝って恩返しをします」と言われたという。

 シーズン26試合を残しての辞任発表。選手らに向けて「矢野野球、これをぜひ残り試合でも体現してくれと。超積極的、諦めない、誰かのために。この野球を、球際の諦めない、そういうプレーが画面を通してファンに伝わりますし、それをファンも期待しています」と話した。

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