阪神・サンズ100万円弾 初回バックスクリーンへ同点4号「待っていた球種だった」
「阪神9-4広島」(21日、甲子園球場)
これが本当に打撃不振で開幕を2軍で迎えた男なのか。阪神・サンズの打撃好調がとどまることを知らない。
いきなり初回から魅せる。2死走者なしの場面。カウント2-1からの高めのスライダーを捉えた一撃は、バックスクリーンへ飛び込む4号同点ソロだ。
今季はユニ・チャーム株式会社から賞金100万円が贈呈される「バックスクリーンホームラン賞」が設定されている。その第1号となり、見事にボーナスをゲット。「勝利に貢献できる本塁打だったと思うし、個人的にもうれしいね」と笑いが止まらない。
五回2死三塁の第3打席では三塁線を破る適時打を放った。二つの四球も選び、全打席で出塁。最近5試合で7打点を挙げ、一時は1割に届かなかった打率も・296と3割超えも目前に迫ってきた。
この変貌ぶりの理由は“配球の読み”にある。この日の本塁打は「待っていた球種だったし、しっかり自分のスイングができた」、ツーシームを捉えた適時打は「打者有利のカウント。ストライクを取りにくるボールをしっかり打つことができた」と振り返る。
アメリカではメジャー、マイナー、独立リーグを渡り歩き、昨年は韓国リーグで打点王に輝いた。「スコアラーの方に投手の特徴、球種をしっかり教えてもらい、ビデオを見て準備した上で試合に臨んでいる。だから余裕を持って打席に立てているんだ」。経験に裏打ちされた読み、そして日本の配球に対する研究の成果が本領発揮につながっている。
ファンからリクエストされた登場曲は、矢野監督が現役最終年の2010年に使用したFUNKY MONKEY BABYSの『ヒーロー』だった。「試合でヒーローになれるように頑張ってほしい」-。その思いに応える活躍が今後も期待できそうだ。
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