阪神・糸原が猛打賞!七回トドメの適時打 頼れる主将自己最長9戦連続H
「阪神4-1中日」(17日、甲子園球場)
泥まみれのユニホームが、カクテル光線で鮮やかに照らされた。「糸原コール」が聖地に響く。「中日にやられていたので、やり返すという気持ちを持って臨みました」。前カード3連敗を喫したが、一つ借りは返した。阪神の主将・糸原健斗内野手が気迫の今季初猛打賞。チームの総意をバットで体現した。
2点リードの七回、2死一、三塁で打席を迎えた。大野雄が投じたカウント1-2から4球目。高めの147キロ直球に上からバットをかぶせた。逆方向を意識した打球が三遊間を破る。貴重な追加点となる適時打。勝機をグッと引き寄せた。
「中日は苦手としているので、しっかり準備して臨むことができて、こういう結果につながったと思います」
同じ轍(てつ)は踏まない。新型コロナウイルスの影響で活動自粛となった期間。自宅では相手投手の映像を見て研究した。多くの時間を割いたのは昨季、打率・171と苦戦した中日。中でも大野雄には10打数1安打と苦しめられた。だが、この日は左腕から3本の安打を記録。打率も3割に乗せた。
「今日はあれが全て。あのヒットがあったから、3本打てた」
そう振り返るのは、三回1死一、二塁での第2打席。三塁線に放ったボテボテのゴロがファウルからフェアゾーンに入る内野安打。三塁手・溝脇が捕球したが、一塁への悪送球となり先制点につながった。この一打で大野雄から23イニングぶりに得点を奪い、自己最長の9試合連続安打。勢いそのままに五回は左前打をマークした。
主将に就任して迎えた2年目のシーズン。チームが苦しい時こそ支えるのが役目だと十分承知している。「今、チームは試合に出ている選手と出ていない選手、チーム一丸となっているので、連勝を伸ばしていけるように頑張ります」。頼もしい男が猛虎を支え、けん引する。
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