「プロ社会人交流戦、阪神６－１２ＮＴＴ西日本」（２０日、鳴尾浜球場）

　２軍の４番は大暴れだ。阪神２軍は２０日、プロ社会人交流戦でＮＴＴ西日本と対戦し、ドラフト２位・井上広大外野手（１８）＝履正社＝が５打数３安打２打点の大活躍。プロ注目右腕の大江からはバックスクリーンへ特大の一発を放った。これで実戦６本目となり、２３日のウエスタン・リーグ開幕に弾みをつけた。

　目の覚めるような一発だった。ドラフト２位・井上が放った打球は大きな放物線を描き、バックスクリーン上部に直撃。ここ２試合は無安打に終わっていた大砲候補にとって、待望の一打となった。

　２死走者なしで迎えた三回の第２打席。プロ注目右腕のＮＴＴ西日本・大江に対し、カウント３－１から外角の１４２キロ直球を振り抜く。「完璧でした。一番距離が出るところなので、そこでしっかりとたたけたというのがよかった」と特大の本塁打を振り返った。

　これだけでは終わらない。１死一、三塁で回ってきた五回の第３打席では左前適時打を放ち、さらに打点を稼ぐ。九回の第５打席では右前打。３安打の固め打ちだ。

　平田２軍監督は「今日の（打撃は）積極的にというか、当てにいくんじゃなくて、スイングするという強い気持ち。やっぱり４番なんだから」と積極性を褒めた。井上も「やられていたのをやり返すぐらいの気持ちで取り組んだのが、積極性につながって結果にもつながった」とうなずいた。

　２３日には甲子園で３００人の観客を入れ、ウエスタン・リーグ開幕戦が行われる。「結果を気にせずに自分の元気な姿を見せられたらいいなと思います」。期待の新人が阪神ファンの前でも活躍を見せる。