阪神は１８日、岩田稔投手（３６）とＮＰＯ法人日本ＩＤＤＭネットワークが創設した「岩田稔基金」の研究助成先が決定し４００万円の研究助成を行うことになったと発表した。

　「岩田稔基金」は２０１７年１２月に、ＮＰＯ法人日本ＩＤＤＭネットワークが行う１型糖尿病を２５年までに根治することを目指した研究への助成基金として設立された。

　この基金には岩田自身が行う１勝につき１０万円の基金への寄付や、１７年の「ゴールデンスピリット賞」受賞の際に寄贈された２００万円、岩田の活動に賛同した一般の方からの寄付などにより、計４００万円が集まった。

　岩田は「１型糖尿病の患者として、この病気が１日でも早く根治してほしいという思いが強いので、今回こうして自分の冠のついた基金が形となり、研究助成を行うことができたことを大変うれしく思います。まだまだ自分にできることはあると思いますし、これからの活動が大事だと思っているので、目の前の１試合１試合を大切に、１勝でも多く勝ち星を積み重ねて、チームのためにも、この病気の根治のためにも、頑張っていきたいと思います」とコメントした。

　岩田は高校時代に１型糖尿病を発症。２００９年から１勝につき１０万円を「１型糖尿病研究基金」に寄付する活動を続けている。また毎年、患者や家族を甲子園に招待し、シーズンオフには交流会を行うなど様々な活動を継続。１３年度には球団が制定する「若林忠志賞」を受賞、１７年にはプロ野球人の社会貢献活動を表彰する「ゴールデンスピリット賞」を受賞している。