嘆きの矢野監督 青柳が大乱調「5点重い」9安打も1点止まり「早めに点取れれば」
「中日6-1阪神」(29日、ナゴヤドーム)
白星発進とはならなかった。リーグ戦再開初戦は投打がかみ合わず、完敗を喫した矢野阪神。矢野燿大監督(50)にとって誤算だったのは先発の青柳だ。二回、連続四球をきっかけに一挙5点を奪われる背信投球。打線も中日先発の大野雄に対し、安打を放ちながらも攻めあぐねた。貯金がなくなり勝率5割に逆戻り。4位DeNAとのゲーム差は0・5となったが、仕切り直して再び貯金生活を目指す。
思い描いた理想とは懸け離れた展開だった。6勝10敗2分けと苦しんだ交流戦から、仕切り直しのリーグ戦再開初戦。先発・青柳が二回に5失点し、打線も1点止まり。投打がかみ合わなかった展開の中、矢野監督はまず青柳の乱調を悔やんだ。
「こっちはチャンスを作りながら(中日先発・大野雄に)粘られているというのと、あそこで(青柳が)点を取られるというね。しかも、5点というのはどうしても重くなる」
二回1死から連続四球。阿部に右前打で1死満塁とされ、加藤には先制2点二塁打を浴びた。この試合まで打率・157と抑え込んできた右打者に連打を浴び、リズムを失った。
続く1死二、三塁は大野雄の一塁への高いバウンドのゴロで、青柳は一塁ベースカバーに走っておらず、再び満塁とされた。「やることをやれたかと言えば、そういう(やっていないという)ふうになっちゃう」と指揮官。投球以外のミスも響き、ここから3点を追加された。
二回で5点差。苦しい状況ではあったが、打線も挽回のチャンスを生かせなかった。四回まで毎回走者を出し、六回には円陣を組んでも無得点。中日と同じ9安打を放ちながら、七回に1点を奪うのがやっとだった。
「早いところで1点でも2点でも取れていたら、楽に勝たせる感じはなかったと思う。相手が抑えに来るところで、どうかえすかというのが、チームとしての課題としてはある」。この試合では死球が1つ。四球や、つなぐ姿勢も含めた打線の一体感を求めた。
球場入り後には選手、スタッフ全員を集め、約5分間のミーティングを行っていた。「シーズンも半分が終わったけど、また今日から楽しんでやっていこう」と声を掛けて方針を再確認。勝率5割に戻ったが、前向きな姿勢は変わらない。課題が浮き彫りとなった敗戦は、次戦に生かす。
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