原口「励みになれば」1軍復帰で勇気、希望届ける!がん公表131日…驚異的復帰

 セ・リーグ2位で「日本生命セ・パ交流戦2019」を迎える矢野阪神に、あの男が戻ってくる。1月末に大腸がんを公表した原口文仁捕手(27)が4日から始まる交流戦での1軍昇格へ向けて3日、チームに合流。千葉県内の宿舎で取材に応じた。懸命な努力により、病気公表から131日でのスピード復帰。「病気で頑張っている人たちの励みになれば」と全力プレーでのエールを誓った。

 緊張の中にいつもの笑顔があった。4日のロッテ戦(ZOZO)での1軍昇格を前に高ぶる気持ちが抑えられない。昇格を告げられた瞬間を「来たか!と思った」と振り返った原口は「かなりの緊張と楽しみやワクワク。両方がある」と今の心境を表現した。

 1月24日に大腸がんを公表。同月末の手術、その後の懸命なリハビリを経て、3月7日にトレーニングを再開した。5月8日にはファームで実戦復帰を果たし、ここまで18試合で53打席に立ち、打率・196、1本塁打、7打点。2日のソフトバンク戦(丹波)では復帰後初の本塁打となる場外弾を放ち、復活をアピールした。守備では本職の捕手だけでなく、一塁でも出場。すでにフル出場も果たし、昇格へ向けて着実に歩みを進めてきた。

 がん公表から131日。驚異的な早期の1軍復帰を果たす。その裏には人知れぬ苦労、努力があったに違いない。それでも公表時に自身のツイッターに記した「常に前だけを向いて進んでいきます」の言葉通り、いつもそこには笑顔があった。

 1軍昇格は大きな到達点だが、もちろんゴールではない。「しっかり準備はできた。1軍に来たら結果が全てだと思う。シーズン最後まで1軍に残って、チームのために一つでも多く貢献したい」。好調・矢野阪神の“戦力”になることを決意表明した原口は「たくさんの人に“頑張っているぞ”っていうのを伝えて。同じ病気の方々、他の病気でも頑張っている人たちの少しでも励みになればという思いで、精いっぱい頑張っていきたい」と表情を引き締める。

 「タイガースファンの方も、他球団のファンの方からも応援メッセージを頂いた。たくさんの野球ファンの方に支えられて、ここまで来られた」。この先もプロ野球選手として活躍することで、原口は病など困難と向き合う人たちに勇気、希望を与え続けていく。トレードマークの笑顔とともに、病魔と闘うことで得た真の強さと感謝の思いを携えて。

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