福留 今季初の猛打賞 矢野監督「頼りにしている打者」

 3回、先制タイムリーを放つ福留
3枚

 「阪神5-1DeNA」(4日、甲子園球場)

 役者が違う。黄金週間で沸く聖地で見せたベテランのなせる技にすごみが漂う。鮮やかに3方向に打ち分けただけではない。阪神の福留が先制タイムリーを含む猛打賞に加えて四球も選び、全4打席で出塁。塁上に立つ姿が頼もしい。

 仲間が作った好機を無駄にしない。「皆がつないでくれたチャンスだったので」。一番の見せ場は両軍無得点で迎えた三回1死満塁。相手先発バリオスの外角チェンジアップを拾うように捉えた打球は、左前に落とす先制打。二回に右前打、六回も中前打を放ち今季初の猛打賞。五回は四球を選び1死満塁の好機を演出し、この回の2得点を呼び込んだ。

 打ちも打ったりの乱れ打ち。広角へ打球を運ぶ巧みな技がさえる。「その日の状態にもよるけど、少しずつそういうことができてくれば」。この日の3安打が今後のさらなる爆発を予感させる。

 ベテランがムードを作り上げていた。福留の働きに矢野監督も「どうしても得点圏で回ってくることが多い。そういうところで頼りにしている打者。孝介が打つとベンチも元気になるのでいいですね」と賛辞を惜しまない。

 「こどもまつり」と銘打たれて開催されている今カード。イベントの一貫で実施された「プロ野球選手以外になりたかった職業」とのアンケートに「バスケットボール選手」と答えた。「昔、よく見ていたね。(おのおのが)自分のなりたい職業というものがある」と福留。甲子園に駆けつけた大勢の子供たちの前で見せたプレーに充実感がにじむ。

 目に飛び込む景色が何よりのモチベーションとなる。お立ち台で浴びる大歓声が心地いい。「(昨季は)甲子園で勝ててなかったというのがあったし。勝つゲームを見せられたのはうれしい」。昨年の二の舞は演じない。勝負強い打棒で猛虎を押し上げていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス