ドラ3木浪、12球団新人1号 凡退打席糧に非凡な修正能力 矢野監督絶賛

 「阪神紅白戦、紅組10-7白組」(7日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座)

 阪神のドラフト3位・木浪聖也内野手(24)=ホンダ=が7日、今キャンプ初の紅白戦で12球団ルーキーの実戦一番乗りとなる“プロ初本塁打”を放った。「7番・三塁」で出場し、同点の六回2死一、二塁、守屋の直球を右翼席へ運んだ。両軍合わせて25安打の最後に、鮮烈な印象を残した決勝3ラン。内野の定位置争いへ最高のアピールとなった。

 一振りで球場の視線を独り占めにした。甲高い打球音にどよめいたスタンド。高々と舞い上がった白球が悠々と右翼席に消える。度肝を抜いた木浪の豪快弾。初実戦で衝撃デビューを果たした。

 「前の打席で高め(直球)を振って三振をした。(守屋が)インコースに強い球を投げていたので、反応で回ったらホームランになったのでよかった」

 同点の六回2死一、二塁。カウント1-1から守屋の内角144キロ直球を捉えた。コンパクトに左肘を内側に畳んで鋭く体を回転。スムーズな流れのままに鋭く放った決勝の3ラン。実戦初安打が“プロ初本塁打”となった。

 反省を生かした。五回は、内角高めの直球に空振り三振。「同じミスはしてはいけないと思っている。(投球を)ベンチで見るとかして自分の中で工夫していきました」と即座に対応し、高い修正能力を発揮した。

 パンチ力だけではない。二回無死一塁で迎えた実戦初打席。「前の日から(バントをすると)決めていた」と、ノーサインながら初球を投手前に転がして犠打を成功。攻撃のリズムを作り、この回、先制点を含む6安打7得点の猛攻へと結びつけた。三塁守備でも初回、フェンス際へのファウルフライを難なく捕球。安定感を見せた。

 両手はマメだらけ。「どうしても(バットの)ヘッドが寝てしまうクセがあったので。最短で出せるように」。自主性が尊重される個別練習では打撃を選択するなど、バットを振り込んで課題改善に努めている。

 矢野監督は「うまく反応して打ちましたし、内容のある打球の質でした。そこ(レギュラー)を狙えない素材ではないと思う」と絶賛。浜中打撃コーチも「あの場面で打てるとはビックリしました。何か持ってるんじゃないか」と目を細める。

 首脳陣から得た高評価。それでも木浪は「結果は出たんですけど、これからも出るとは限らない。もっと練習して次も結果を出せるようにやっていきたい」。鳥谷や上本、糸原、北條らとの定位置争いを制するためにも慢心はない。あふれる向上心。進化を続ける背番号0から目が離せない。

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