「阪神紅白戦、紅組１０－７白組」（７日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座）

　いだてんルーキーが、初実戦で味を出した。阪神・ドラフト１位の近本光司外野手（２４）＝大阪ガス＝が７日、キャンプ初の紅白戦に出場。紅組の「２番・中堅」でフル出場し、３打数１安打１四球と存在感を示した。

　注目の第１打席は、初回１死走者無し。白組先発・望月と対戦し、２ボールからの１４５キロを二ゴロ。２死一、三塁で巡ってきた二回の第２打席では、四球で好機を拡大させ、大量得点につなげた。

　持ち味発揮は三回。１死から１番・上本が出塁し、１ボールからの２球目に上本がスタート。近本が右前にクリーンヒットを放ってランエンドヒットを成功させた。「引っ張れると併殺も少ないし、状況に応じながら狙って行けた」。巨人・田中スコアラーは「ランナーがいる場面とか、（打撃に）制限が入る方が力を発揮するのかな」と警戒心を強めた。

　出塁後は、馬場のけん制に誘い出されて盗塁死。「自分の中ではスタートが切れると思っていたので、切った結果、逆でした」と唇をかむ。それでも矢野監督は「他の凡打も、一塁までギリギリアウトになるという足の速さを見せてくれた」と納得顔を浮かべた。

　初実戦を「７０点」と評し「次からは結果も気にしていかないと」と表情を引き締めた近本。手応えと反省を糧に、快足ルーキーが歩みを進めていく。