矢野新監督、初仕事は電撃面談 上本に残留要請 超積極野球に「必要」

 矢野新監督から残留要請を受けた上本
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 阪神・矢野燿大新監督(49)が16日、鳴尾浜を訪れ、今季で国内移籍が可能なFA権を取得見込みの上本博紀内野手(32)に対し、「残留要請」を行った。前日に新監督就任の要請を受諾したばかりだが、監督としての「初仕事」として5月に左膝を負傷し現在はリハビリ中の上本に熱い思いをぶつけた。来季の矢野阪神1年目に必要な戦力として計算しており、いきなり自ら動いた形だ。

 監督就任要請の受諾から一夜明け、矢野新監督が電撃的に動いた。新監督として迎えた初日の「初仕事」となったのは、午前中に向かった鳴尾浜だ。「ポン(上本)はちょっと早めにね。(鳴尾浜に)いるっていうのは分かっていたから」。お目当ては上本。いきなりぶつけたのは、残留を望む熱い思いだった。

 「こっちの思いというか。上本だけはちょっと行こうと思って話をさせてもらった。チームにとってはすごく必要なタイプ。そういう話をした。監督としては残ってほしい、ということは伝えた」

 最優先で「残留要請」に動いたことにはわけがある。左膝負傷でリハビリ中の上本は、国内移籍が可能なFA権を初取得する見込みとなっている。選手の権利であることは分かっていても、何もしないままではいられない。今のチーム構成を考えた時に、矢野監督にとっては必要不可欠な選手であるからだ。

 「オレも今年のファームで(意識的に)走ったけど、スピード感とか躍動感というのは上本にすごくあるところ。使う側としては、そういう選手がいてくれるのはすごくありがたいから」

 経験豊富な中堅選手であり、スピードはもちろん「小さいけど意外性のパンチ力とバッティングのパフォーマンスというのはね」と、打撃力も高く評価。もちろん、球団側の気持ちも同じで残留を望むことに変わりない。

 すでに交渉を開始しており、複数年契約を提示しているもよう。谷本球団本部長はこの日「もう球団としては誠意は伝えてますが、今日は矢野監督も鳴尾浜で残留要請をしてくれたと聞きました。本当にありがたいですし残ってもらえるようにやっていきます」と話した。球団としての思いを、矢野監督が改めて示した形となった。

 鳴尾浜に約45分間、滞在した後は、甲子園で編成会議に臨んだ。山積みの案件がある中でも、まず何より上本と言葉を交わしたかった。「オレの思いを伝えないとか、そういうのはこういう立場になって違うかなと思った」。直接話すことに意味がある。監督として気持ちで動き、ハートをぶつけた初日となった。

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