小野 対巨人26年ぶり1イニング2ラン3発被弾 CSへ不安

 「阪神2-7巨人」(8日、甲子園球場)

 阪神が屈辱の逆転負けを喫した。1-0で迎えた五回、先発の小野泰己投手(24)が坂本勇に逆転2ランを浴びると、岡本、ゲレーロにも2ランを被弾し、5回6失点でKOされた。巨人戦で1イニング3本の2ランを許したのは26年ぶり。広島に連勝した勢いも吹き飛び、これで3位巨人とは2ゲーム差。CS進出争いへ不安を残す黒星となった。

 序盤の流れは完全に消え失せた。マツダスタジアムで広島に勝ち越してきた勢いも消えた。五回、巨人の右打者に右方向へ3本のアーチをたたき込まれたバッテリー。攻める姿勢を欠き、丁寧さを欠いた結果が痛恨の1敗へつながった。

 「全部、外構えの真っすぐやね。捕手も制球が悪いピッチャーだから内角に投げにくいとかではなく、攻める姿勢を見せてほしいわね」と語気を強めた金本監督。1点リードの五回、1死から投手・菅野を追い込みながら右前打を浴びた。ここから流れは変わった。

 続く坂本勇に1ボールからの外角直球を右翼ポール際へ運ばれた。なおも2死二塁から4番・岡本には一塁へ歩かせていい状況にもかかわらず、1ボールから2球目の直球を中堅右へたたき込まれた。

 さらにゲレーロにも2死一塁から外角直球を右翼席まで運ばれた小野。伝統の一戦で、1イニング3本の2ランを被弾したのは92年6月21日(甲子園)の葛西以来という26年ぶりの屈辱だ。

 問題点は2つ。金本監督が「踏み込んで狙われた」と語ったように、序盤から右打者の懐を突けなかった。走者を背負って慎重に配球せざるを得なかった側面もあるが、リードが偏ったことで3回り目から狙い球を外一本に絞られた。

 もう一つはバッテリーの連携ミス。「少しでも間を取って、小野に意思を伝えに行けばよかった」と梅野が悔やんだように、岡本に被弾した場面は一塁が空いていた。これ以上の失点は防ぎたいだけに梅野はボールゾーン要求だったが、小野は「勝負に行った球を打たれた」と語った。

 両者の思惑が食い違った末に浴びた試合を決める一発。小野と梅野は8月25日・敵地での巨人戦でも初回2死二塁から岡本に直球を左翼席へ運ばれた。1点差なら分からない状況で、勝機の芽を摘んだのはバッテリーが犯した“同じ失敗”だ。

 連勝すれば順位が逆転していた3位・巨人とは再び2ゲーム差へ広がった。CSを争って、厳しくスキのない野球が求められる9月の試合で虎が露呈した弱さ-。立ちこめる暗雲を振り払うためにも、緩まず、攻める姿勢を失ってはいけない。

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