福留が4安打で火付け役 打ちも打ったり4年ぶり20安打 コイ連倒!

 「広島3-13阪神」(6日、マツダスタジアム)

 これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすように打ちまくった。4年ぶりの1試合20安打。猛打爆発の中心を担ったのは阪神・福留孝介外野手(41)だ。五回に今季初となる6連打の口火を切り、六回には14号2ランを放つなど4安打3打点。2年ぶりに敵地・マツダスタジアムでのカード勝ち越しを決め、2カード連続の勝ち越しや!

 大勝の立役者は静かに手応えを感じ取っていた。試合終了時、福留が見つめたのはスコアボードに輝く今季最多20安打、13得点の数字-。上位進出へ一つの負けも許されない中で、マツダスタジアムで2年ぶりにカード勝ち越し。4安打で打線を引っ張った主将は、「初戦のああいう負けから、切り替えて戦えた」と力を込める。

 虎が敵地を縦横無尽に駆け回ったのは1点リードの五回だった。先頭の糸原が内野安打で出塁するも、続く北條が三飛に倒れて走者を進められなかった。一塁にくぎ付けとなれば流れが変わりかねない場面。ここで福留が中前へクリーンヒットを放ってつなぐと、打線が一気に火を噴いた。

 糸井から陽川、大山、俊介と4者連続タイムリーで一挙5点を奪った。梅野も中前打で今季初の6連打。1イニング7安打は今季初。王者・広島を突き放すと、六回には相手の戦意を喪失させる14号2ランをたたき込み、七回の第5打席でも中前へダメ押しの適時打を放った。

 今季初の1試合4安打に「そういう日もあるでしょう」と言った福留。5日の第2戦でも41歳シーズンでは球団史上3人目の盗塁を決めた。降板後の才木には惜しみなくアドバイスを送るなど、プレーで、存在感で、チームを引っ張っている。

 その姿勢を示してくれたのは、5日に今季限りでの現役引退を表明した新井。阪神移籍後、チームで厳しい立場に追いやられても前向きな姿勢を失わない1歳上の先輩がいた。一生懸命に取り組む姿こそが、福留がメジャーから帰国後に陥った不振から復活する一つの要因にもなった。

 「下の選手はすごく勉強になった」と明かし、「広島だけでなく、ウチの若い選手にもそういう部分を感じてほしい」-。だから福留は勝つために執念を燃やす。そして結果を残す。若虎たちにプロの姿を教え込むためにも、自分自身が“あるべき姿”を見せなければならない。

 そんな41歳に引っ張られ、4年ぶりの2試合連続2桁得点で2カード連続の勝ち越し。3位・巨人の背中も見えてきた。「一人一人がどう考えてやっていくか」と福留。まだまだ背番号8の存在感に陰りは見えない。

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