「ＤｅＮＡ３－８阪神」（１１日、横浜スタジアム）

　たった１球で２死満塁のピンチを脱した。５点リードの八回、一本出ればどうなるか分からない展開でも背番号２２の安定感は揺るがなかった。力強いストレートで、２安打を放っていたＤｅＮＡ・大和を遊ゴロに仕留めた阪神・藤川。今季、虎には驚異的とも言えるデータがある。

　それは六回終了時でリードしていた場合、３７勝無敗１分けという数字だ。これは借金３を抱えるチームにとって、巻き返しを図っていく上で確かな指針となる。金本監督は「去年のパターンよね。勝っている試合を確実にモノにしているというね」と語り、「勝ちゲームをしっかり取れているのはリリーフさまさまですね」と称賛を惜しまない。

　藤川本人は登板過多のドリスを案じて、香田投手コーチに九回も続投することを志願したという。リリーフ陣で作り上げた３７連勝という数字にも「それはもう過去のことなので。次、頑張ります」と力を込めた。六回までにリードを奪え－。必ず守ってくれる救援陣がいる限り、これが反攻の合言葉になる。