福留、一矢報いた 猛打賞3打点!さすがの勝負強さ

 「阪神3-9広島」(26日、甲子園球場)

 集中力を研ぎ澄まし、フルスイングする。あきらめない姿勢を、結果で示すために。阪神・福留がチームの全得点をたたき出す3打点。そして猛打賞と奮闘した。主将が言葉と結果でチームを引っ張り続ける。

 午後10時を過ぎ、鳴り物による応援はピタリと止まった。8点を追う八回、1死一、二塁。中田のスライダーを捉え、右中間に2点二塁打を運んだ。初回の第1打席は詰まりながらの左前打。三回の第2打席は1死満塁から中前に適時打をマークした。

 試合終了後、福留は問いかけにも口を固く閉じ、厳しい表情で足早にクラブハウスへと消えた。常々「自分の打った、打たないはどうでもいい」と話す。本拠地で喫したふがいない敗戦の悔しさを、全身から発していた。

 5連敗で迎えた21日・DeNA戦の試合前のことだ。「いつか(連敗が)止まるじゃなくて、今日止めよう」。主将として、ナインを言葉で鼓舞した。その試合でチームは勝ち、2安打1打点と自らも結果も出した。言葉と背中。その両方で語る姿は頼もしい。

 糸井の欠場により、この日は5月18日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる4番に座った。41歳になっても、存在感を増すばかりだ。年齢を重ねても活躍できる理由の一つとして、常識を越えた胃袋の強さがある。

 15年のオフ。福留のハワイ自主トレに同行したPL学園の後輩・緒方は、先輩からこう言われた。「もっと食え。食べるのも練習だから」。緒方自身はプロの中でも大食いの部類に入るが、福留の食べる量は想像をはるかに超えていたという。

 気持ちよく夏の長期ロード出発、とはいかなかった。ただ、この悔しさを晴らす機会は、まだまだ残っている。

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