ロサリオ2打席連発 ついに覚醒!3安打3打点!「やっと結果がついてきた」
「DeNA5-7阪神」(21日、横浜スタジアム)
大きくバットを振るんだ、ネットを越えるように。そうだ。大きく、大きくだよ-。
灼熱(しゃくねつ)の鳴尾浜での野球教室。子どもたちにかつて伝えた極意だった。横浜の空に、阪神・ロサリオが夢を乗せた2本の特大アーチ。バットにはじかれた打球は、糸井との“アベック復帰弾”となった。
度肝を抜いた。まずは二回。先頭で迎えた第1打席で、高めに浮いたフォークにバットを力強く振り切った。左翼席上段の虎党の大歓声の中に白球が消えると、「実際どこまで飛んだか分からないね」と笑った。復調を印象づける“おかわり弾”が飛び出たのは三回。糸井の勝ち越し3ランで、球場全体が熱気に包まれた直後だった。まさにリプレー映像。今度は直球を左翼席上段へと運んだ。37打席ぶりの一発、2打席連発は来日初だ。
期待が膨らんだ3打席目。2死一塁で迎えた五回。真ん中に入ってきたスライダーを捉え、打球はぐんぐん伸びていった。3打席連発!?と思わせた大きな一撃は、右翼フェンスを直撃する適時二塁打。今季5度目の猛打賞で3打点の活躍だ。「やっと結果がついてきてくれた」。ホッとした表情で、汗をぬぐった。
原点だったのかもしれない。2軍降格中に行われた野球教室。任されたのはティー打撃の指導だった。言葉は通じない。それでも「ネットを越えるように大きく」と、身ぶり手ぶりで少年たちにアドバイスした。「将来、野球選手を目指している子どもたちと、ああいう形で一緒に過ごせることは大好きだよ」。未来の自分自身を探しつつ、お手本も披露。笑顔のフルスイングで子どもたちを魅了した。
悔しかったで終わらせない。「なんとかこの調子を保って、試合に出続けられるようにしたい」。仕切り直しの後半戦では、好調をキープしている。決して遠回りではなかった鳴尾浜での時間。流した汗が、大きな虹へと変わった。
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