藤浪、安定63球 金本監督「期待通り」復活確信

 「阪神春季キャンプ」(1日、宜野座)

 藤浪晋太郎投手(23)がブルペン投球を終えると、観客から拍手が起こった。執念を掲げる2018年。誰もが復活を願っている証しだろう。金本監督も捕手の後方から見守る中、安心させるには十分過ぎる投球内容となった。63球。上々のスタートを切った。

 納得のブルペンでは坂本を相手に1球、1球、フォームを確認するように投げた。香田投手コーチと話し込みながら、金本監督も力強くうなずく。「期待通り。自分の中でこれをやっておけばいいんだ、というのをつかんだんじゃないかなと思うけど」。4キロの増量に成功し、下半身にも安定感が増した。指揮官が続ける。

 「支えてあげると言うとオーバーですが、できることは何でも協力してあげたい。彼の野球人生にプラスになるようなことは、何でもやってやろうかなという思いでいます」

 WBCに出場した昨年は調整を早めたが15、16年のキャンプ初日はブルペンに入らなかった。この日はカーショー直伝のカーブも試投。「全体的にバランスもよかったです。カーブもよかった。変化球に関しても全球種、よかったと思う」とし、順調な調整で仕上がりのよさを証明した。

 全体練習後にはブルペンでシャドーピッチング。反復練習で体に染み込ませた。阪神、そして球界の宝となる逸材。指揮官も全面的に復活をサポートする。問題がなければ7日の紅白戦に先発予定。自身もそのつもりだ。「調整自体も早かったですし、7日の実戦に向けて仕上げているので」。笑みもこぼれた。目指すは13年ぶりのリーグ優勝。藤浪復活がチームには欠かせない。

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