ドラ3熊谷 初めて先輩に交じり内野ノック「吸収していけるように」 

 阪神のドラフト3位・熊谷敬宥内野手(22)=立大=が18日、新人でただ1人、鳴尾浜で自主トレを行う先輩選手に交じって内野ノックを受けた。いきなりの試練に緊張を隠せなかったが、中谷らが大きな声を出し緊張をほぐす雰囲気作りに笑顔も。声も武器だと再確認。守備、打撃はもちろん、プレー以外の部分でも足りていない面の強化へと努めていく。

 ジャージー姿の男たちの中に、黄緑色のビブスをつけた初々しい笑顔が光る。しかし、熊谷の表情はどことなく縮こまっていた。別の場所でノックを受けていた他の新人から離れ、約10分間、たった1人。緊張感で包み込まれたグラウンド内で感じた発見とは、声が生み出す雰囲気作りだった。

 「はい、3連続~!!」。先輩からの明るい叱咤(しった)激励が飛ぶ。陽川、中谷、高山、北條と受けた遊撃での内野ノック。エラーするたびに3連続ノック、というプレッシャーのかかる同じルールで参加。「2回ほどエラーしてしまった」と苦笑いだ。

 救いは周囲が作ってくれた雰囲気だった。「中谷さんが元気出してやっていたので、すごくやりやすい雰囲気を作ってくれた。ありがたいなと思いながら(ノックを)受けていました」。初対面を果たした先輩の優しさに触れ、改めて声出しの大切さを学んだ。

 「早い段階から先輩のいいところを吸収していければ、自分のためにもなると思いますし。そういう元気だったりとかを吸収していけるように、とは思っています」

 すでに熊谷は1軍キャンプスタートが内定しており、伊藤トレーニングコーチは「先輩の中に入れて、少しでも早く慣れた方がいいからね」と、背中をドンと押した理由を説明した。弱肉強食の厳しい世界で戦ってきている選手たちと一緒の練習は、精神的な部分での成長を促した。

 守備、打撃。日々の練習の中で、少しずつ状態は上向いてきている。慣れてきた中での収穫。そして、進歩と同じくらい課題も見つかっている。「まだまだ練習時間としては足りていない」。プロとしての鍛錬に励み、プロとしての厳しさに触れる。まだまだ、だ。熊谷が少し、語気を強めた。

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