ドラ1馬場、元気と勇気を 東日本大震災で自らも被災 1・17に決意新た

 阪神のドラフト1位・馬場皐輔投手(22)=仙台大=が17日、甲子園の室内練習場で行われた新人合同自主トレ前に黙とうし、23年前のこの日に発生した阪神・淡路大震災で亡くなった人たちへ祈りをささげた。自らも2011年の東日本大震災で被災。気持ちを新たに、夢と感動を与える選手になる覚悟を示した。

 午前9時55分。甲子園の室内練習場で球団関係者らとともに目を閉じ、祈りをささげる馬場の姿があった。「僕は阪神・淡路大震災の時は生まれていなかったですが、被災された方の気持ちを実感というか、僕も経験しているので」と亡くなった人たちへ思いをはせた。自らも被災者だからこそ、悲しみの深さを想像できた。

 力強い口調で目標を掲げた。「プロ野球は元気や勇気を与えられるスポーツだと思っているので、そういうところから発信できれば」と決意表明。懸命なプレーで、夢と感動を多くの人々に届けていく覚悟を見せた。

 2011年3月11日。宮城県塩釜市で東日本大震災に被災した。「突然起こることですし、家が流されている方もいました。町全体がぐちゃぐちゃになって、野球をする以前の問題でした」と回想する。幸い、自身は無事だったが「いろいろな被害にあわれて、困っている人たちを見てきた」と述懐した。

 故郷の塩釜市は太平洋に面している。「自分も全ての被害を知っているわけではない」と前置きした上で、「水がなかなか町から引かなかった」と津波の被害を受けたことを説明。交通網が機能しなくなるなどして、数日間の厳しい避難生活を余儀なくされた。

 今でも「野球ができていることの幸せだったり、普通に生活できているっていうことが、どれだけ幸せなことなのか」を痛感するという。感謝の気持ちを持って野球と向き合い、希望の象徴となるような選手を目指していく。

 14日から2日間は体調不良で新人合同自主トレを離脱し、別メニュー調整を続けていたが、予定通りこの日から再合流した。ダッシュやキャッチボールで体を動かし「大丈夫です」と全快をアピールした。早ければ18日にも今年初めてブルペン入りする可能性がある。スポーツの力で勇気と感動を-。馬場だからこそ、できることがある。

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