藤浪は終わるのか…また死球からKO 5点リード守れず阪神痛恨ドロー

 「阪神5-5巨人」(12日、甲子園球場)

 復活の道は険し-。阪神・藤浪晋太郎投手(23)が3回1/3を4失点KO。二回までに5点の援護をもらいながら、死球から崩れる悪癖がまたも顔を出した。延長12回の末に引き分け、3年ぶりのシーズン勝ち越しは決まったが、金本知憲監督(49)は立ち直れない右腕に苦虫をかみつぶした。

 苦手の田口から二回までに5点を奪う。一気に高まった快勝ムード。暗転したのは悪夢の四回だ。粘りきったドローも、最終的には藤浪の乱調が…という結果。トンネルの出口は見えない。金本監督は、やはり「分岐点」となってしまった痛恨の一球を振り返った。

 「やっぱり、ぶつけてからですね。あそこから腕が振れなくなったというか。抜けだすとダメですね。それまではいいんだけど。スピードも出てるし」

 二回まで無安打で、三回は長野にソロを浴びながらも追加点を与えない。その流れでの四回だ。先頭の坂本勇に対し、外角を狙った初球の直球が内角に抜けて死球に。どよめくスタンド。そこから悪いリズムをさらに引きずる。1死を挟んで村田に四球を与えると、亀井と長野に連打を許し、1点差に迫られたところで無念の降板だ。

 藤浪は「(入りは)感じとしては悪くなかった。(悪く)なかっただけにもどかしい。村田さんの四球の後、亀井さんのも、長野さんのも指にしっかりかかって投げられていましたけど、ボールが1個甘いコースに」と反省した。どの投手も四死球を与えることはある。ただ、藤浪にはどうしても、その後に崩れる「悪癖」が残る。

 同じような形が続くことに香田投手コーチも「良かったんですが、同じようなパターン」と振り返った。この日の引き分けで14年以来、3年ぶりのシーズン勝ち越しが決定したが、チームとして順調に歩を進める中、右腕が波に乗りきれない。

 次回登板について、試合終了直後の金本監督は「今から話しますよ」と話すにとどめ、コーチ会議後の香田投手コーチは「前みたいに間隔(を空けたり詰めたり)とかってところじゃない。デッドボールの後…その後が支障が出る。自分の中で乗り越えてもらわないといけない」と話した。

 いったん登録抹消となる可能性は残るが、首脳陣の期待は変わらない。何とか復調してほしい。このまま順調にCSに進出すれば、間違いなく必要な戦力。だからこそ何とか…このまま終わってほしくはない。

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