金本阪神 運命のマツダ決戦は藤浪から岩田、秋山の鯉3連倒ローテ

 阪神の藤浪晋太郎投手(23)が4日、先発する5日の広島戦(マツダ)に向けて「勝ちにつながる投球」を誓った。金本監督はローテを再編してまで、中8日で右腕を首位チームの対戦に起用。6・5ゲーム差からの大逆転を狙い、藤浪、岩田、秋山の“3連勝ローテ”を組んだ。藤浪が目指すは4カ月ぶりの復活星。ペナントの火はまだ消さない。

 平常心を保とうとしながら、言葉は次第に熱を帯びた。見え隠れする緊張感。首脳陣の期待は痛いほどに伝わっている。チームの命運を分かつ3連戦。「広島」の名前に藤浪は敏感に反応した。残り22試合で6・5差。求められるは必勝…いや、流れを呼ぶ快勝だ。

 「強い相手なので、頑張らないといけない。それ以上に自分のボールを投げて、しっかりした投球ができるか。そこに集中したい」

 中8日。前回8月27日の巨人戦(東京ドーム)登板から、金本監督はローテーションを変更した。求めたのは2、3位の死守ではなく、あくまで首位・広島相手の3連戦3連勝。導き出した答えが藤浪の初戦先発だ。「そのためにずらしてますからね、藤浪も。そういう(大事な初戦の)意味を分かってくれていると思う」。指揮官は命運を託したのだ。

 広島戦は今季2度目の登板となる。前回8月16日の対戦(京セラ)は4回2/3を7安打3失点。大瀬良に死球を与えるなど、7四死球と制球に苦しんだ。それでも起用する背景には、香田コーチにも明確な意図がある。「見失ったものを取り戻すために。強いチームを抑えること。最高の相手になる」。エースとなるべき男の宿命。逃げる選択肢などない。

 この日、藤浪は甲子園で投手指名練習に参加した。強めのキャッチボールやダッシュなどで調整。午後には広島のチーム宿舎に入った。2度目の抹消を挟んだ8月27日の巨人戦で、6回1/3を3安打3失点。打線の援護もなく5敗目こそ喫したが、9奪三振など復調の気配も感じさせた。確かな手応えも残っている。

 「あのイメージで立ち上がりから投げられるようにしたい。そうすれば勝ちは付いてくると思う。しっかりと投げて、勝ちにつながる投球ができれば」

 初戦で流れを作り、岩田、秋山で3連勝を狙う。「我が軍の中で一番安定している、もしくは力のある投手をぶつけるので。まずあしたです」と香田コーチ。信じるのは5月4日・ヤクルト戦以来、124日ぶりの4勝目。まだ終わらない。藤浪の完全復活とともに、最後の逆襲が始まる。

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