鳥谷 突破口開いた虎初H 直後バレ悪送球で決勝点

 「阪神3-0ヤクルト」(4日、京セラドーム大阪)

 序盤は厳しい試合運びだった。四回まで無安打に抑えられ、猛虎打線にいいところなし。それでも円陣を組んだ直後の五回。相手の失策の間に先制点をもぎ取った。勝利への執念が、運を呼び込んだ。

 五回先頭の中谷がフルカウントから四球を選んで出塁すると、鳥谷が続いた。カウント1-2からの4球目。低めのカーブをはじき返すと、中堅前へふわりと上がった。中堅・山崎も必死にチャージしてきたが捕球できず。一塁走者の中谷は打球が後逸するのを確認し、一気に三塁を狙った。

 さらには、これが左翼・バレンティンの三塁への悪送球を誘い、この間に中谷が先制のホームイン。思わぬ形で先制点を手に入れた。

 この一打で2000安打まで残り36本とした鳥谷。四回までチームが無安打だったことについては「気にしてないことはないけど、塁に出るというか、つないでという気持ちだった」と振り返った。3日の広島戦では、九回の土壇場で追いつかれ、延長引き分けの幕切れ。つかみかけた勝利をスルリと逃しただけに、執念の一打で先制点を呼び込んだ。

 いつも同じ種類のティー打撃を行う鳥谷。だが、この日は少し違った。置きティーを使用した。「そこにあったから」と話したが、何かできることを-。常に前を向いて取り組む36歳の姿があった。チーム初安打でブキャナン攻略への突破口を開き、運をも呼び込んだ背番号1。まだまだチームを鼓舞し続ける。

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