ロジャース先制打 「つなぎの4番」連日の勝負強さ

 「広島5-5阪神」(3日、マツダスタジアム)

 再び阪神・ロジャースが輝きを放った。前夜に続く快音が敵地に響き、試合の流れが一気に傾いた。「積極的にいこうと思っていて、いい結果になって良かったよ」。先発・九里の出ばなをくじく先制打。好調のパンダ砲が、猛虎打線を勢いづかせた。

 「(九里は内角へ)シュートを投げてくる投手であることはもちろん頭に入っていたし、高くて甘いボールがきたから打てたよ」

 初回2死から福留が右中間を破る二塁打で出塁し、打席には4番・ロジャース。右腕の外角スライダーに食らいつき、中前へ運んだ。主将が激走で先制のホームを駆け抜ける。「フクドメサンのベースランニングが素晴らしかったね」。その後も打線がつながり、この回4点を先制した。

 前日2日まで最終打席の打率・800に対し、1打席目は11打数2安打で打率・182。集中力を極限まで高め、結果が出ていなかった“初打席”で最高の形を示した。三回の先頭では直球を再び中前へはじき返し、7月26日・DeNA戦(甲子園)以来7試合ぶりのマルチ安打を記録した。

 片岡打撃コーチは「内角のボールに体が開かないから、外のボールにもついていけるし崩れない」と好調の要因を分析する。状況に応じて打撃を変えるという新助っ人は、先制打について「どんな球種が来てもコンタクトできるように意識したんだ」と振り返った。時に「つなぎの4番」に変身するパンダが今、打線を支えている。

 三回無死一塁。中谷の左前打で一気に三塁を陥れようとしたが、アウトになった。勝利への執念が、次の塁を狙う姿勢にも現れる。「チームを助けるために日本へ来たから」-。自力優勝が消滅した夜、ロジャースの活躍が虎を勇気付けた。

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