原口 中谷と2者連続でV撃 「取り返したいという気持ちで」

 「DeNA5-10阪神」(6日、横浜スタジアム)

 打った瞬間スタンドインを確信し、打球の行方を見つめた。港町の空に描いた放物線は、切れることなく左翼ポール際へ吸い込まれた。阪神・原口が6月16日・楽天戦(甲子園)以来、出場8試合ぶりの6号決勝ソロ。歓喜の六甲おろしを感じ、ダイヤモンドを回った。

 「初回のチャンスをつぶしてしまったので、『取り返したい』という気持ちで打席に入りました。将大(中谷)が同点にしてくれたので、その流れに乗っていけました」

 前打者・中谷の8号同点2ランに続く豪快な一発。敵地は黄色い波に揺れる。2者連続弾は5月21日・ヤクルト戦以来、今季チーム2度目。打ち合いを制し、終わってみれば16安打10得点の快勝。原口は六回にも右翼線を破る二塁打を放っており、9試合ぶりのマルチ安打も記録。「今までにない感覚もありました」と話す全5打席が、猛虎打線を勢いづかせた。

 初出場を果たした昨年のオールスター第2戦。初打席で日本ハム・有原の直球を打ち返し、左翼フェンス直撃の適時二塁打とした。場所はこの日と同じ、横浜スタジアム。忘れられない夢球場となり、また「原口」が全国区になった場所だ。

 「ボールペンは実際に使っているものもありますし、サイン用の紙が入っていれば必ず書いて返信します。一枚一枚、自分で開いてしっかり読ませていただいていますよ」

 ファンレターにある激励の言葉を読むたびに、プロ野球選手としての責任感が強まる。またその数が増えることで勇気をもらえた。感謝の思いを胸に、フィールドに立っている。

 「結果を出した選手に、チャンスがあることは知っているので」

 一塁争いはし烈。求められるのは勝負どころで試合を決める一打だ。定位置を奪うために、打ち続けるしかない。

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