ドラ5糸原「完璧」先制V2点打 満塁男だ!6の3、9打点

 「交流戦、ソフトバンク1-5阪神」(10日、ヤフオクドーム)

 虎には頼もしい新人がいる。阪神は二回1死満塁、ドラフト5位・糸原健斗内野手(24)=JX-ENEOS=が先制の2点二塁打を右翼線に放った。左太もも裏を痛めた糸井が今季初めて欠場した一戦で、その後も上本の2点二塁打などで計5得点し快勝。これで首位・広島とのゲーム差は2。11日も勝って、4カード連続の勝ち越しや!

 狙い澄ました一振りが試合を決めた。3試合ぶりにスタメン出場した糸原が、勝負強い打撃でチームに勝利をもたらした。「絶対勝ちたい、という気持ちで打ちました」。レギュラー奪取を目指すドラ5ルーキー。爽やかな笑顔の花が咲いた。

 0-0の2回1死満塁。松本裕の高め直球を振り抜いた。打球は右翼線で弾み、2人の走者が先制のホームへ。「1打席目は特に大事に。いいところで打てて良かったです」。満塁時の成績は、これで6打数3安打9打点。この一打が決勝点となり「完璧でした」と胸を張った。

 四回の先頭でも右前へ運び、2日・日本ハム戦(甲子園)以来、出場5試合ぶりのマルチ安打も記録。交流戦に入り33打数11安打、打率・333とアピール中だ。金本監督も成長に目を細める。

 「京セラドームの時かな。スイングにあまりにも疲れが見えているから。慣れないショートで疲労感とか、毎日試合があって。(だから)ちょっと休ませて。(その間に)北條がダメで、チャンスをよくものにしたと」

 アマ球界の名門で鍛錬を積み、プロ入りを果たした糸原。だが、いきなり大きな壁にぶち当たることになる。2月の沖縄・宜野座キャンプ。フリー打撃で対戦した藤川の真っすぐに、プロ野球の厳しさを突きつけられた。

 「1球、本当に球が伸び上がってきたんです。すごかったです」

 6スイング中、安打性の打球は1本。“火の玉”を全身で感じ、自分の現在地が見えた。「これが一流の球や。覚えておけよ」-。片岡打撃コーチからの言葉は、今でも深く心に刻まれている。インパクト時に体が浮き上がる悪癖を修正。下半身主導でボールを打ち返すのが理想だ。金本監督、平野打撃コーチらの助言を胸に、バットを振り続けている。

 左太ももを痛めた糸井を欠いた打線で、その穴を埋める活躍。一方、九回に犯した一塁悪送球の反省も忘れない。「自分の仕事をやっていきます」。首位・広島とのゲーム差は2に接近。成長著しい糸原が、進撃の虎にさらなる推進力を与える。

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