青柳 開幕ローテ、グイッ! 秋山当確で残り1枠!争奪戦勝ち抜く

 「オープン戦、阪神1-1ロッテ」(9日、甲子園球場)

 阪神の青柳晃洋投手(23)が開幕ローテ入りへ大きく前進する好投だ。ロッテ打線を相手に4回無安打無失点。新球カーブへの手応えも上々で、打者のタイミングを狂わせるため、走者のいない場面でもクイックで投じるなどの工夫も施した。激しいローテ争いの中、存在感を知らしめた。

 不安など感じさせない。先発・青柳がロッテ打線を手玉に取って4回0封。1本の安打も許さない快投ショーで開幕ローテの座をグイっと引き寄せた。

 寒風吹き込んだ聖地でホットな内容だ。初回先頭・伊志嶺を1ボール2ストライクに追い込むと138キロの直球を外角高めに投げ込み空振り三振。2死から角中に四球を与えたが、今度は4番・パラデスを追い込んでからの外角低めのチェンジアップでバットに空を斬らせた。新球のカーブも上々。二回のダフィーに対する2球目と三回の中村に対する初球に投げ「カウント球としていけるかな」と手応えを口にした。

 新たな“技”も身につけた。三回1死からの中村との対戦では10球を費やした。6球ファウルで粘られたが根負けはしない。「粘られたので、ボールの緩急ではなくフォームの緩急を」。走者のいない場面でもクイックで投じ、タイミングを狂わす。本番に向け、香田投手コーチから助言されたテクニックだ。

 1年前とは違う。昨年3月5日、1軍初マウンドとなった相手はこの日と同じロッテ。10球連続ボールなどで荒れたが、この日与えた四球は2つ。春季キャンプでは疲労を考慮したスロー調整で思うように体を動かせない時期もあったが、この日の内容を見れば心配はいらない。

 モチベーションを高めるライバルたちの動向。現時点で開幕ローテ入りが決定的なのはメッセンジャー、藤浪、能見、岩貞の4人。さらに8日のロッテ戦で好投した秋山も当確ランプをともした。

 残る椅子を岩田、横山、小野と争う。「争っているぞと監督が言っている選手がいい結果を出しているので、気にしないといえばウソになります」。そんな青柳の好投に加え、他の投手も結果を出している状況に金本監督も「今日のピッチングを見ると、ローテーションに入れたくなるね」とうれしい悲鳴だ。

 自分の力で手繰り寄せた開幕ローテ入りへの確かな光。これで前回登板した4日の豪州戦から6回無失点。「このままいけばもっと良くなってくる」。まだまだ、こんなものではない。

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