ドラ2・小野 脱力投法で初ブルペン 「6割」も最後にひと伸び

 阪神のドラフト2位・小野泰己投手(22)=富士大=が18日、鳴尾浜での新人合同自主トレで初めてブルペンに入った。同7位の長坂を相手に立ち投げで直球のみを30球。力感のない脱力投法を披露した。昨年まで28番を背負っていた福原忍2軍育成コーチ(40)の熱視線を浴びながら、「自分の番号にできるように」と活躍を誓った。

 ゆったりと足を上げた投球フォームから、リリースポイントに力を集約させた。「まだ6割くらいです」と言う直球だが、「パチッ」と爪に触れ、捕手の前でひと伸びする。プロ入り初ブルペンで見せた片りん。最速152キロの即戦力投手として、小野が大きな一歩を踏み出した。

 「フォームのバランスや球の回転もいい感じだった。初日にしてはいい感じだと思います。バランスが大事。一番意識しました。少し不安でしたが、違和感なく投げることができた。よかったです」

 確かな手応えを明かした言葉通り、十分なデモンストレーションだ。序盤は足を広げてノーステップ投球。高代ヘッドコーチや福原2軍育成コーチ、スタッフ、多くの報道陣の視線を浴びながら、平然とルーティンをこなした。並の新人ならハイペースになりがちだが、「自分のペースで。(視線は)全く意識してなかった」と続けた。

 大学野球引退後から2カ月ぶりのブルペン。楽天・岸のようにしなやかな腕の振りで、投げる度に球威が増すタイプだ。力が加わってくれば、直球は切れ味鋭い。神宮大会出場を懸けた昨年10月22日の福島大戦に7回1失点で勝利すると、翌23日の決勝・仙台大戦でも1失点完投。連投で248球を投げ、全国切符を手にしている。

 「僕はどっちかといえば投げ込んで確認する。ブルペンでは力まないことを意識します。自分で投げやすいフォームを探してきた」

 福原コーチには投球後に「焦らず、ゆっくりやっていけばいい」と助言を受けた。背番号は江夏豊氏や本紙評論家・中田良弘氏、福原コーチらがつけた28番。期待は高い。「偉大な方々がつけてきた番号。背負えるようにしたい。まずは1軍で1勝。一生懸命頑張ります!!」。気持ちは熱く、投球は冷静に。大先輩の系譜を受け継ぎ、初年度から活躍を誓う。

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