ドラ1・大山「虎の熱男」になる! ソフト・松田の如くチームけん引

 阪神のドラフト1位・大山悠輔内野手(22)=白鴎大=が18日、「虎の熱男」になる意気込みを示した。この日、鳴尾浜での新人合同自主トレを視察した高代延博ヘッドコーチ(62)は、ルーキーの安定した送球を高評価。大学時代から憧れるソフトバンク・松田のように、走攻守でタテジマをけん引する。

 1球1球、大山が気持ちを込めて投じるボールに狂いは生じない。二塁の位置で行われたノックで、ルーキーの安定感のある送球は際立った。この日初めて視察した高代ヘッドコーチも、潜在能力の高さを実感していた。

 「スローイングが良かったので、そこはひと安心かなと思います」

 報道陣から高評価を伝えられた大山は「自信になりますし、力になりますね」と素直に受け止めた。つくば秀英時代は投手としても活躍し、140キロ超の直球を操る本格派右腕。肘の柔軟な使い方など、野手となった今でも生かされている部分は多い。打撃に注目が集まりがちだが、目指すのは走攻守そろった超一流プレーヤー。大学時代、そして今もソフトバンク・松田を一番の理想としている。

 簡単な道でないことは間違いないが「レベルアップしていきたいです」と前向きだ。ゴールデングラブ賞5度の守備と、通算188本塁打を放つ打棒は球界屈指。さらに、本塁打を打った後の「熱男ポーズ」に代表されるチームの元気印だ。プレーで、声でチームを支えるのが鷹のマッチ。大山はそこに挑む。

 「大学の下級生の時は先輩に任せっきりだったんですけど、最上級生になって周りに声をかけるようになりました。声で自分の気持ちを伝えていかないといけないと思います。どんな形でもチームに貢献したいです」

 白鴎大の恩師・黒宮寿幸監督は「走攻守でやっていける。松田になれる」と教え子の背中を押し、プロへ送り込んだ一人。13年のWBCで共に戦った高代コーチも「そうなれる素材として取った選手。目標は高く持ってほしい」と、松田のような大型内野手になり得る可能性に期待した。

 この日、室内での打撃練習で「全部がすごかったです。盗んでいきたい」と、横で打つ高山の打撃に衝撃を受けた大山。身近な先輩からも学び、究極の目標へと向かう。「虎の熱男」へ-。たゆまぬ努力で心身を鍛え、本家に負けない超一流選手にのし上がる。

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