ドラ1大山、甲子園の黒土感動初体験 適応へ気合

 阪神のドラフト1位・大山悠輔内野手(22)=白鴎大=が12日、“甲子園の土”に感銘を受けた。この日、新人合同自主トレ第2クールがスタート。鳴尾浜で初めて内野ノックを受け、聖地仕様の憧れの黒土を初体験した。大学時代、人工芝が主戦場だったルーキーは土のグラウンドへの早期対応を誓い、レギュラー奪取へ決意を込めた。

 手についた黒土の匂いを嗅ぐと、脳裏に大甲子園が浮かんだ。新人合同自主トレで初の内野ノック。大山は一球一球、丁寧にボールをグラブに収めた。鳴尾浜の土を感じ、夢に見た聖地を思った。

 「素晴らしいグラウンドでした。こういうところでプレーさせてもらうことに感謝しないといけないですし、練習してレベルアップしていきたいです」

 この日は二塁の位置で、他の新人選手とゴロ捕球を繰り返した。阪神園芸のグラウンドキーパーが熟練の技で管理する鳴尾浜の黒土は、甲子園の土と同じものを使用している。つくば秀英での高校3年間はツタの絡まる夢舞台にたどり着けなかった。プロ野球選手になった今、その場所は本拠地だ。

 「人生を変えてくれた」という母校・白鴎大のグラウンドは人工芝。リーグ戦や関東大会の会場も「ほとんど土ではやりませんでした」と話すように大学4年間はほぼ未経験。今後は新たな仕事場に適応していく必要がある。

 一般的に土のグラウンドは人工芝と比べて打球が失速しやすく、跳ねづらい特性がある。それを早く体で覚えていかなければ定位置は奪えない。

 この日、捕球に手間取る場面があった大山も、それは自覚している。高校、大学とゴロ捕球時に腰と膝を深く曲げるよう指導されてきた。「グラブをなるべく下につけて捕るとか、工夫していきたいです」。最速140キロ超の投手だった経験もあり、安定性を含めた送球には自信を持っている。捕球技術を磨けば、レギュラーも近づいてくる。

 甲子園クラブハウスを訪れた久慈内野守備走塁コーチは大山のポジションについて「まだ何も決まっていない。他の選手とか人数とかの関係もある」と話した。金本監督は、捕手以外の全ての位置で起用する方針を明かしている。本職は三塁だが、1軍キャンプでは二塁などにも挑戦することになりそうだ。

 大学日本代表の4番も務めた打棒を生かすためにも、守備力の向上は必要。「1軍の舞台でプレーするのは一つの目標」。甲子園の黒土を制し、レギュラーの座を奪い取る。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス