鳥谷レギュラー奪い返す!自信ある「取れるポジションで勝負」

 阪神の鳥谷敬内野手(35)が2日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の4億円(金額は推定)でサインした。連続フルイニング出場が止まり、レギュラーもはく奪された今季。「ふがいないシーズン」と振り返った悔しさをバネに、5年契約の3年目を迎える来季にレギュラー再奪取を宣言した。

 プロ13年目は激動の1年だった。定位置を失い、主将の座も譲った。積み上げてきたものが崩れた。ただ、このまま終わるつもりも毛頭ない。鳥谷がレギュラー再奪取への強い決意を示した。

 「まずは試合に出られるようにアピールしないといけない。現実的にレギュラーではないし、またレギュラーを取れるように頑張りたい」

 今季は開幕から打撃の調子が上がらず、守備でも精彩を欠く試合が目立った。7月24日・広島戦(マツダ)で、連続フルイニング出場が667試合でストップ。最後まで状態は上向かず、入団以来自己ワーストとなる打率・236。北條が遊撃に定着し、来季のポジションが確約されない立場となった。

 「自分としてもふがいないシーズンだった。1年間試合に出続けることを目標にしていたし、連続フルイニング(出場)もあったので悔しかった」

 来季の遊撃は北條が最有力。三塁は新外国人・キャンベルが加入し、二塁も西岡、大和らが争う激戦区だ。「具体的にどこというのは何とも言えないけど、レギュラーを取れると思うポジションで勝負したい」。来春キャンプは挑戦者としてスタートする。

 置かれている状況は厳しいが、鳥谷が復活しなければ優勝はない。ファン、選手らの共通の思いだ。新主将・福留からは「預かっただけ。もう一度キャプテン(マーク)を鳥谷につけてほしい」と熱いエールを送られている。

 「そう言ってもらえるのは非常にありがたい。キャプテンという立場は、チームの中心であるのが大前提。納会で福留さんとも話したけど、自分がその立場にいけるようにやっていきたい。ありがたい気持ちを力に変えられたら」。背中を押してくれる先輩の言葉を意気に感じ取った。

 年明けは沖縄かハワイで自主トレを行う予定。「自分ができたことを取り戻してやれれば、勝負はできると思っている」。自信は失っていない。プロ14年目。鳥谷が復活へ挑む。

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