高山2500万円増!来季は大谷を撃つ、今季交流戦のお返しを

 阪神・高山俊外野手(23)が2日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2500万増の4000万円(金額は推定)で更改した。球団新人最多安打の記録更新、さらには新人王とルーキーイヤーを突っ走った背番号9は、今季打ち崩せなかったエース級投手へのリベンジを決意。全試合スタメン出場を目標に掲げ、虎を頂点へと導く。

 23歳の胸には、虎を背負う自覚と責任が刻まれていた。2500万円の大幅アップを勝ち取っても、浮かれる様子はみじんもない。球団史を塗り替え、新人王にも輝いた今シーズンにも心残りはある。各チームのエース級投手へのリベンジ。タイガースを日本一に導くため、2年目へと挑む高山は覚悟を決めた。

 テレビカメラ7台、報道陣約50人が集結した球団事務所。そこで、最も印象に残った投手を問われた高山は「交流戦でやった大谷投手」と即答した。苦い記憶は6月12日・日本ハム戦(札幌ドーム)。160キロ超の快速球に手も足も出ず、3打席連続で空振り三振を喫した。

 「今の僕では相手にならなかったですし、本当に力のなさを感じました。すごい投手だなと感じました」

 また、巨人のエース・菅野とは14打数3安打で打率・214。FAで巨人への移籍を発表したDeNA・山口にも9打数2安打、打率・222と抑え込まれるなど、エース級との対戦ではまだまだ物足りなさが残る。

 「やっぱり、そういう投手から打っていかないとチームは勝てないと思います。打っていかないと、僕も試合に出られなくなっていくので…。そういう投手に負けないように練習していきたいです」

 今季は134試合に出場して打率・275、8本塁打、65打点。球団の新人最多安打記録を塗り替える136安打を放ち、オールスター出場も果たした。それでも「三振が多かったと思いますし、来年はこれと一緒ではダメだと思います」と険しい表情。109三振はチームワースト2位で「ボール球を振らずに、四球を増やしていきたいです」と力を込めた。

 「外野の競争も激しくなりますし、まずは試合に出られるようにというか。全試合スタメンを目指していきたいなと思います」

 もう新人という肩書はない。世代屈指のバットコントロールを武器に、敵軍エースの前に立ちはだかる。虎32年ぶりの日本一奪還へ、高山が進化を約束した。

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