福留、千金V弾&猛打賞 06年以来の3割大台見えた

 「阪神2-1DeNA」(16日、甲子園球場)

 読み勝ちだった。修羅場をくぐり抜けてきたベテラン同士の対決。阪神・福留が三浦を一振りで仕留めた。

 1点を追う初回。1死二塁での前打者・高山への配球が、残像として脳裏に焼き付いていた。

 「高山が外の変化球で見逃し三振しているので、少し(変化球を)頭に入れながらというのがあって、反応できたのかなと思う」

 カウント3ボール。ストライクを取りに来た真ん中スライダーを完璧に捉えた。右翼席中段へ特大の逆転11号2ラン。4年ぶりの勝利を目指す秋山を大きく後押しした。

 三浦との通算対戦成績はこの試合まで打率・219。「あまりいいわけではないけど、そんなことを言ってもね」。四回無死も三浦から右前打を放って、六回無死は砂田から右中間へ二塁打。今季10度目の猛打賞に、金本監督も「あと1本出ればサイクル(安打)でしたけど、三塁打は控えて欲しかったのでよかった…足が心配でしたから」と最敬礼だった。

 打率・310。中日時代の06年以来となる大台超えが見えてきた。恩師も太鼓判を押した。13日、鳴尾浜で阪神2軍と練習試合を行い、福留からバットの差し入れを受けた大和高田クラブ・佐々木恭介監督は言う。

 「15年の6月ぐらいに(不調で)我慢ならんからあいつに電話をしたんや。『それだけ右肩が上がって、左肩が下がったら捉えられるのも捉えられんぞ』と。あの時、あいつは『そうですね』と素直でね。そしたら3日後から左肩が下がらずにバットが出だした。やっと(米国の)サビが落ちたと思ったね」

 13年の日本球界復帰後もサポートを続けてきた同氏が悪癖の解消を確信すると、15年秋は爆発的な活躍を見せ、16年の安定した成績へとつながった。

 ただ、福留は個人成績に関心を示さない。チームの成績に目を向け、お立ち台ではファンに低迷を謝罪した。「なかなか勝てずにすみません。最後までしっかり戦えるように頑張ります」。残り8試合。プレーでファンへの思いを体現し続ける。

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