金本阪神5連敗…V完全消滅も絶対CS 「どんどん勝っていくしかない」

 「中日1-0阪神」(31日、ナゴヤドーム)

 あまりにも寂しすぎるV逸の瞬間だった。阪神打線は中日・吉見の前に手も足も出ず、今季10度目の完封負け。今季3度目の5連敗を喫し、優勝の可能性が完全に消滅した。それでもまだ、CS進出の目標はある。ファンのためにも死力を尽くし、Aクラス入りを果たすしかない。

 無抵抗のまま黒星に覆われ、頂が完全に視界から消えた。今季の124試合目。8月最後の試合で、金本阪神1年目の戦いに一つの節目が訪れた。完封負けで今季3度目となる5連敗を喫し、阪神としては11年連続となるV逸が確定した。

 「(V逸に関して問われて)特にないよ。(今まで通り目の前の試合にという姿勢かと問われ)それはもちろん。それしかない。何があるの、他に」

 厳しい表情で、時折語気を強めながら、阪神・金本知憲監督は敗戦を振り返った。優勝の2文字が消えただけでなく、この日の寂しい内容もその理由だ。投手の奮闘に、打線が沈黙して応えられない苦しい流れ。四回1死一、二塁の好機を逃すと、五回から八回まで無安打。1点を追った九回も、1死一、二塁からあと一打が出なかった。

 今季のここまでの戦いを象徴するような内容で決まってしまったV逸。この日の完封負けで、チーム打率は・244となりリーグ最下位に。中でも、主力の鳥谷やゴメスの状態が、思うように上がってこなかったことが響いた。「超変革」の言葉通りに積極的に若手を起用。育てながら勝つためには、主力の活躍があってこそ。そこが誤算となった。

 ただ、優勝を逃したからといって、何も残らなかったわけではない。チーム状態が苦しい中でも、起用してきた原口や高山、北條らが結果を残して成長を示すなど、来季につながる光はある。もちろん、今季の戦いも、すべてが終わったわけではない。

 「(CSが次の目標になってくると問われ)いつも言うようにそれは当たり前で、目の前(の試合)でどんどん勝っていくしかないんだから。目の前の、自分たちの試合と何回も言ってるでしょう」 とにかく一つでも上を目指す。3位のDeNAには3・5ゲーム、4位のヤクルトには2ゲーム差と、CS進出のチャンスはある。若虎がCSの舞台を踏むことは、必ず来季につながってくる。控えるのは勝負の9月。目の前の試合と来季を見据えて、金本監督は最後まで戦い抜く。

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