球児が崩れた…11戦連続0封から一転 方程式も崩れた

 「ヤクルト7-6阪神」(7日、神宮球場)

 まさかの2回3失点だった。5-3で迎えた七回から阪神・藤川球児投手(36)が登板。逃げ切りを図ったが…。七回に2点を失い同点を許すと、イニングまたぎとなった八回には比屋根に勝ち越し二塁打を浴びた。九回に打線が同点としたものの、延長サヨナラ負け。手痛い救援失敗となった。

 サヨナラ負けの瞬間を見届けると、誰よりも早くベンチを出た。虎党の声援を浴びながら、藤川は足早に三塁ファウルゾーンを歩いた。言い訳はしない。多くは語らず、敗戦の責任を背負い込んだ。

 「結果が悪かったので。それだけです」

 5-3の七回、出番がやってきた。8日は月曜日で休み。さらに自身の間隔が空いていたことで、登板前から、2イニングのミッションが課されていた。それが影響したのか、火の玉ストレートに、本来のキレを欠いた。

 先頭比屋根に148キロ直球をはじき返される二塁打を浴びると、1死三塁から2番坂口に左前適時打、さらにバレンティンに右前へ同点打を浴びた。

 八回、今季2度目のイニングまたぎも、ピリッとしない。先頭今浪に15球粘られ四球。1死二塁に傷口を広げると、またしても比屋根に勝ち越し二塁打を献上した。

 52球の熱投も、2イニングで4安打され、救援登板では10年9月30日・横浜戦(甲子園)以来となる3失点。6月28日・DeNA戦(甲子園)から11試合、12イニング連続無失点を続けていたが、途切れてしまった。黒星こそ逃れたが、12試合ぶりの失点があまりに痛恨だった。

 「今日は球児に長いイニングを投げてもらおうと思っていた。真っすぐを粘られるケースもあったしね…」

 信頼して2イニングを託した香田投手コーチも首をひねった。結果的に守護神ドリスの不在が響いた形だ。代役として期待された新外国人サターホワイトは勝ちパターンに食い込めず、藤川、マテオの2人に負担がのしかかってしまう。

 「7月くらいから安定してきたのかな。確かに、あの2人でひっくり返されるのは痛いけどね…」

 新勝利の方程式が崩れては金本監督も嘆くしかない。4カード連続勝ち越しも幻と消え、借金は再び「10」に膨れあがった。9日からは敵地で、首位広島と3連戦。ドリス復帰まで「藤川-マテオ」で何とかしのぎたい。

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