鳥谷、守備固め出場も4戦連続ヒットで存在感

 「阪神5-3ヤクルト」(26日、甲子園球場)

 やはりいつもの場所がよく似合う。24日の広島戦に続き、聖地でのスタメンからも外れた阪神・鳥谷が、八回の守備から遊撃へ。バットではきっちりと存在感を示す4戦連続安打。「チームが勝てたのがよかったです」。クラブハウスへ入る間際に見せた柔らかい表情は、自分のことよりも、久々に甲子園でつかんだ白星を喜ぶものだった。

 球場のボルテージが最高潮になっている一方で頭は冷静だった。八回、ゴメスの勝ち越し2ランで虎党の興奮さめやらぬ中、打席へ。2番手・ルーキが1ボールから投じた125キロのスライダーを捉える。鋭いライナー性の打球は復調を印象づける中前打だ。

 ベンチで静かに戦況を見守り、いつやってくるか分からない出番に備えた。七回、味方の攻撃の最中。2死一、二塁から江越が打席に入ったタイミングでベンチから出て、キャッチボール。入念に肩を慣らしながら、“自分の場所”に就く瞬間を待っていた。

 周囲からの声に対して、自分の意見を公に発することはない。スタメン出場を続けることへの疑問の声があっても、プレーで納得させなければ意味のないことは分かっている。この日の一本を見届けた金本監督も「早くバッティングの感じを戻してね」と本来の姿を取り戻すことを期待している。

 確かに途切れた。それでも、積み重ねてきた連続フルイニング出場667試合が色あせることは決してない。苦しみを乗り越え、キャプテンが反攻への旗印となる日が必ずやってくる。

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