「鉄人」金本監督、休養指令!深夜の4者会談で意見交換

 阪神が13日深夜に4者会談を行っていたことが14日、分かった。球宴前最後のヤクルト戦(神宮)を連勝で締めた後、金本知憲監督(48)が平田チーフ兼守備走塁コーチ、高野球団本部長、谷本常務とともに前半戦の総括を行い、意見交換が行われた。この日解散したチームは2日間の休養日を与えられるが、これは金本監督の強い方針。ヘタなら練習しろ!ではない。夏反攻へ金本流の静養指令だ。

 福留の決勝打で40日ぶりの連勝を飾った前夜、都内で4者会談が開催された。試合後テーブルを囲み、前半戦の総括、反省会を行ったのは金本監督、平田チーフコーチ、そしてフロントから高野球団本部長と谷本常務。対話の全容は不明だが、特に交流戦以降苦境に立ったチームについて、活発な意見交換がなされたようだ。

 借金が2桁ともなれば、おのずとチーム内にネガティブな空気が流れ込む。人気球団ゆえ泥沼化すれば外部からの雑音も増し、空中分解した過去もある。フロントと現場の意見が二分され、チーム方針のズレが致命的になれば手遅れ。そういう意味では現政権は低迷した時代の反省が生かされている。金本監督と球団幹部は節目を問わずコミュニケーションを図り、その種のひび割れを防いできた。

 前夜確認された金本流の幹に「休養の大切さ」がある。球宴前ラストゲームを前に神宮の室内練習場で円陣が組まれ、指揮官は選手を激励した。「前半戦やられたので全力で巻き返そう。借金が2桁もあるチームじゃない」。この訓示に付け加えられたのが、夏反攻への具体策。鉄人監督は声高に指令していた。

 「皆、しっかりとメンテナンスをして、オールスター明け、やり返そう!」

 一夜明けたこの日、指揮官はこの発言の意図を報道陣に問われ、明確にした。

 「借金は10あるけれど、後半戦で勝つために、まずはコンディション。肩、肘、腰、足…しっかりケアする2日間にしてほしい。遊んでもいい、気分転換をしてもいいけれど、しっかりと体のケアを中心にすること。若手は2日目には(自主的に練習を)やるかもしれないけれど、とにかく、ケア。リフレッシュ、メンテナンス。後半のために休め!と(伝えた)」

 チームは都内の宿舎で解散し、球宴組4人を除く選手に2日間の休養日が設けられた。ゴメス、マテオ、ドリスの助っ人勢は早朝の新幹線で帰路を急いだが、選手によっては実家に帰省するもよし。リフレッシュ法は個々に委ねられる。

 技量不足を自覚する者、練習あるのみ-金本監督は現役時代、自らを律し、必要とあれば休日を返上。鏡の前でバットを振り、ウエートトレで追い込む日もあった。だが指導者となった今、自身のルーティンを選手に強要することはない。下手クソは練習しろ!ではない。休まなかった鉄人が唱える積極的静養の意義。吉と出れば、鯉の独走に待ったをかけられる。

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