藤浪161球のリベンジや!後半戦は22日・広島戦先発濃厚

 阪神・藤浪晋太郎投手(22)が11日、甲子園で行われた指名練習に参加した。前半戦は最後まで本来の投球を取り戻せず、4勝5敗とまさかの負け越し。首脳陣の期待を大きく裏切り、8日・広島戦(甲子園)では自己最多の161球を投じた。後半戦は22日・広島戦(マツダ)先発が濃厚。球宴期間をはさみ、巻き返しへ向けて投球フォームを修正する構えだ。

 いつものような堂々とした立ち居振る舞いではなかった。161球の代償はあまりに重い。球宴明けまでの修正ポイントを話す藤浪の言葉には珍しく迷いが透けて見えた。

 「結局、フォームのバランス、タイミングだと思う。いい感覚がないわけではないので続けていきたいです」

 前半戦は4勝5敗。エースとして期待されながら、寂しい数字が残った。ただ絶不調ではない。直球、変化球ともに一定の手応えをつかみつつある。それだけに成績に直結しない現状がもどかしい。

 近年まれに見るショッキングな光景だった。8日・広島戦(甲子園)の初回に四球が絡み、3失点。立ち上がりの失点は15度の先発で、実に8度。同じ過ちを繰り返す姿が指揮官の怒りを買った。「今日は何点取られても、最後まで投げさせるつもりだった。責任を持って」。期待する故の荒療治。雨が降りしきる中、8回161球の投球を強いられた。

 その采配が賛否を呼ぶ中、もう一度、原点に立ち返るつもりだ。この日は約30メートルの距離でフォームのバランスを意識しながら、丁寧にキャッチボールを繰り返した。特別なことはしない。これまでのように、日頃のキャッチボールから復調のきっかけを探っていく。

 15、16日の球宴登板を挟んで、後半戦は22日・広島戦(マツダ)の先発が濃厚。4年連続で出場する夢の舞台では「せっかくなのでいろんなことを聞けたらいいと思います」と一流選手からヒントを得る考えだ。違う空気の中、リフレッシュし、迷いを振り払う。

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