北條出た!プロ初安打が初本塁打

 「DeNA3-8阪神」(3日、横浜スタジアム)

 待望の瞬間だった。喜びを抑えきれず、破顔一笑。無我夢中でダイヤモンドを一周した。プロ初安打が初本塁打。阪神の4年目・北條が殻を破った。

 「当たりはよかったのですが、ライナーだったので、まさかスタンドに入るとは思いませんでした。自分でもびっくりです。ホームランはたまたま。ゆっくり走ったという感じではない」

 七回2死、先発・藤川の代打で打席に立った。カウント2-1から石田が内角低めに投じた125キロスライダーをジャストミート。打球は失速せず、グングンと伸び、虎党のメガホンで揺れる左翼席最前列へ。プロ5打席目、今季4打席目で「H」のランプをようやくともした。

 「早くヒットを打ちたかった。打たんと終わるのかなと思っていた」

 阪神での初安打初本塁打は11年7月26日・中日戦(甲子園)での森田一成以来、5年ぶり。プロ初本塁打が代打本塁打もこの森田以来。さらに代打本塁打は両リーグ通じて今季初だった。

 「打ててよかった」と胸をなで下ろした背番号2。メモリアルアーチで、金本監督の誕生日に花を添えた。秋季キャンプ中だった昨年11月13日の紅白戦(安芸)。決勝打を放ち、「何か持ってるのかな」と指揮官の評価を高めた。

 3カ月後の春季キャンプでは「トップの位置を深くつくって強く打つ」という大根切り打法を伝授された。その後のオープン戦では30打数10安打、打率・333と結果を残し、初の開幕1軍をつかんだ。記念日に結果を残すあたりは“持っている”といえる。

 金本監督は「片岡、浜中両コーチと俺と3人でずっとキャンプから見てきた選手だから。ちゃんとした形、裏付けのある打ち方ができたから。3人がうれしかったんじゃないかな」と目を細めた。

 「ここからずっと打っていきたい」と意気込んだ北條。成長を遂げた自信を胸に、快音を鳴らし続ける。

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