「横田さん」開幕1軍へ 成長実感3打点

 「オープン戦、阪神5-2DeNA」(10日、甲子園球場)

 開幕1軍当確ランプは点灯しないけど、まだまだ競争は続くけど、3年目の超変革男がまた打った。阪神・横田慎太郎外野手(20)が2安打3打点で勝利を演出。金本知憲監督(47)は「横田クンから横田さんになった感じ」と急成長を実感。オープン戦残り8試合。最後まで突っ走る。

 再び冬を感じさせるような、気温9度の冷気に包まれた甲子園。だが、開幕1軍を目指す横田のハートはメラメラと燃えていた。4打数2安打3打点。無限の可能性を秘めた20歳は、確かな成長曲線を描いている。鳴尾浜にいる“師匠”の元には、もう帰らない。

 二回1死二、三塁。横田は、狙い澄ましたように三嶋の外角直球をはじき返した。打球は前進守備の二遊間を抜け、中前へ転々。「チャンスで打ちたかったので、うれしかったです」。先制の2点適時打。しかし、これで終わりではなかった。

 五回2死一、二塁で再び直球を捉え、今度は右前適時打。「(コーチに)『今週が大事になってくるぞ!』と言われましたし、結果にこだわって試合に入りました」。ここまでオープン戦7試合で26打数9安打、打率・346、5打点。初の1軍キャンプスタートとなった2月1日から、2軍に落ちることなく戦い続けている。

 「もう俺の顔を見るなよ!」。キャンプイン前、掛布2軍監督から愛のあるゲキをもらい沖縄へ旅立った。プロに入り2年間、自分と向き合い続けてくれた恩師は時に厳しいことも…。2軍遠征中に携帯電話が鳴り、抜き打ちチェックを受けることがあった。

 「おい横田!今日の試合の配球表は書いたか?今、何をやってるんだ?素振りか?」。掛布2軍監督へ、感謝の気持ちは尽きない。野球漬けの日々を共有してきたからこそ、横田は強くなれた。

 背番号31の言葉を胸に、まずは1軍定着を目指していく。金本監督は「開幕から4、5試合前からダダッと崩れるかも分からんし、これだけはなんとも言えない。あくまでも打ち続けていたら」と、これまでと同様に慎重に見極めていく方針。ただ、その中で「さまになってきたね。『横田クン』から『横田さん』になった感じ」と確かな成長を感じている。

 オープン戦残り8試合。横田は「まだここからだと思うので、どんどんアピールしていきたいです」と力を込める。求めるのは結果のみだ。

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