ドラ1・高山、1軍デビューで初安打

 「練習試合、阪神7-1日本ハム」(25日、宜野座)

 阪神のドラフト1位・高山俊外野手(22)=明大=が25日、日本ハムとの練習試合に「7番・指名打者」で先発し、1軍での実戦デビューを果たした。九回の第4打席では投手を強襲する初安打も記録。金本知憲監督(47)や他球団のスコアラーからも、そのスイングを絶賛する声が聞かれた。

 天才ルーキーの門出を祝う初安打にしては、いささか地味だったかもしれない。ただ、その状況はドラマチックだった。試合は特別ルールのため、3-1とリードしていた阪神が九回裏の攻撃に突入。無死一塁となって、ここまで音なしだった高山に打順が回った。

 本来なら存在しない4打席目。フルカウントから屋宜の145キロ直球を捉え、打球が投手のグラブをはじいて転がるうちに一塁に達した。21日の韓国・ハンファとの練習試合で放った2軍初安打は失策が絡む“いわく付き”だったが、この日は文句なしでHのランプが点灯した。

 記念すべき1軍初安打には「うれしいですね」と笑顔。一方で、二回2死の第1打席は外寄り低めの148キロ直球に見逃し三振。第2打席は3球目、第3打席は初球を積極的に打って出たが、ともに左飛。4打数1安打という結果については「まだまだ納得いかない」と首をひねった。

 ただ、評価を集めたのは試合の成績ではなく、スイングそのものだった。試合前のフリー打撃は、引っ張り中心で41スイング中7本の柵越え。試合後の特打は、95スイングで左翼への1本を含む柵越え11本。中日・佐藤スコアラーは「(試合前の)打撃練習を見たけど、いいスイングでいい打球。評判通り」と絶賛した。

 金本監督も「フォームは完成形に近い。壁にぶつかるまでは何も言うつもりはない」と、技術の高さゆえの“放任”を明言。特打を終えた高山と、明大時代の打撃について話し合う一幕もあった。

 練習後の高山はファンに1軍初サインも実施。練習に試合にと汗を流した合流初日を「本当に充実した1日でした」と振り返った。東京六大学リーグの通算安打記録を塗り替えた男が踏み出した1軍での第一歩は、今後のプロ野球界で築く歴史の礎となるかもしれない。

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