高山1軍昇格即左翼スタメン!佑撃ちや
「阪神2軍春季キャンプ」(23日、安芸)
1軍昇格が決まった阪神ドラフト1位・高山俊外野手(22)=明大=が23日、一足早く安芸2軍キャンプを打ち上げた。フリー打撃では掛布雅之2軍監督(60)が“はなむけ”としてベテラン右腕・安藤との対戦をセッティング。1軍投手の変化球にもきっちりと対応してみせた期待の新人を、金本知憲監督(47)は25日の日本ハム戦(宜野座)にスタメン左翼で起用する方針だ。
掛布2軍監督が心の底から手をたたいた。「それだよ!!」の一言が安芸ドームに響き渡った。毎日のように指揮官と二人三脚で理想のスイングを追い求めてきた高山。ラスト1球を打ち終え、2人で握手を交わしたそのシーンが、沖縄へ向かう準備が整ったことを示していた。
「教わったことはいっぱいあります。野球に対しての姿勢、技術。とにかく“野球”を教わった気がします」と安芸での23日間を振り返った高山。これから沖縄へ羽ばたこうとする教え子に、掛布2軍監督は最後の“はなむけ”を用意していた。勝利の方程式を担う安藤との対戦だ。
「沖縄へ行く前に生きたボールを見せたかった」と、掛布2軍監督が午後からのフリー打撃の組み分けを指定した。実戦2試合は韓国・ハンファと四国ILp・高知との対戦だっただけに、1軍レベルの投手に面食らわないための準備だった。
実際に安藤との対戦ではキレのあるストレートに詰まらされた。事前に球種を伝えられていても、内角低めのスライダーにバットが空を切った。だが真骨頂はここから。変化の軌道をインプットし、2球連続でスライダーを捉えると、打球はいずれも中堅フェンスを直撃した。
これには掛布2軍監督も「大したもんだよね。高山の対応力はかなり高い」と絶賛。本人も「いい経験になりました。打席に立たせてもらって幸せでした」と目を輝かせる。
今回の昇格に当たって指揮官は「結果を出そうと思って野球をやってほしくない」と助言した。良く見せよう、アピールしようと思ってスイングを崩すルーキーを過去何人も見てきたからだ。とにかく自然体で-。高山は「今、自分が持ってる自分を100%出したい」と力を込める。
金本監督は「とにかく早く見てみたい。(実戦は)出す方向です」と25日の日本ハム戦(宜野座)にスタメン左翼で起用する方針。相手先発はかつて夏の甲子園を沸かせた斎藤佑樹だ。ゴメスら主力とともにスタメンに名を連ねる高山がどんな輝きを放つか-。安芸に大きな衝撃を残したルーキーの第2章が、宜野座で幕を開ける。
関連ニュース
