異例の掛布流!午後練メニュー一部白紙

 阪神2軍が1月31日、キャンプ地の高知県安芸市に入った。掛布雅之2軍監督(60)は1クールに一度、午後のメニューを白紙で渡し、選手たちに考えさせる方針を明かした。自主性を植え付けるためで「すべての責任は僕になる。選手は自分のキャンプを自分でやってほしい」と要望。28年ぶりに安芸で「31」を身にまとうミスタータイガースが、まず意識改革に着手する。

 ミスタータイガースの改革が始まった。安芸に向かう掛布2軍監督の表情からは、いつもの柔和なイメージが消えていた。緊張感を漂わせながら語った今キャンプの秘策-。それは“白紙”のメニュー表を選手に渡すことだった。

 「1クールに一回、選手に自分で考えてもらう。13時からグラウンドも室内も開放して、首脳陣はサポートする形でね。僕が甘いと言われるかもしれないけど、選手に自主性を持ってもらいたい」と力を込めた。打撃でもいい、守備でもいい、ウエートでもいい。選手自身がやりたいことをやる時間をつくるという。

 プロのキャンプでは極めて異例の方策。その半日はあくまでも自己責任となり、プロという厳しい生存競争の中で「やらない選手はあぶれるだろうし、やる選手は1軍に近づくだろうし。その中でみんなの競争意識が強くなっていけば」と言い切った。2年間、DCとしてファームの選手を見てきており「僕はできると思っている」と信頼も口にする。

 現役時代、掛布2軍監督は誰に言われなくても自分で考えてキャンプを過ごしてきた。何が必要か-。「タイガースのユニホームを脱ぐ時、後悔だけはしたくなかった」という信念が、背番号31を突き動かしていた。

 だからこそ「こういう話はふさわしくないかもしれないけど、10月、11月に何人かがユニホームを脱ぐことになる。その時にタイガースのタテジマを着て良かったと。悔いのないように。やらされるのと、やるのでは違うから」と今回、自主性キャンプを導入する理由を明かす。

 「すべての責任は僕になる。それを感じて自分はやる。選手は自分のキャンプを自分でやってほしい」-。そう選手にも伝えたミスタータイガースの理論。若虎育成の第一歩は、選手の“自立”から始まる。

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