ドラ6板山 “鉄人道”で成り上がり

 阪神は26日、ドラフト6位指名した板山祐太郎外野手(21)=亜大=と都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金3000万円、年俸720万円で仮契約を結んだ。板山が目指すのは、金本知憲監督(47)だ。指揮官も91年度ドラフト4位で広島に入団した際、年俸720万円からスタートした。「鉄人ドリーム」を追いかけ、超一流の選手へと飛躍する。

 板山が描く目標の選手は、やはり金本監督だった。走攻守の全てで他を圧倒し、勝利に導いてきた姿は自身の理想。入団交渉を終え、21歳の澄んだ瞳は真っすぐ前だけを見つめていた。ドラフト6位からの下克上。かつて指揮官が歩んできたように、不屈の精神で超一流まで駆け上がる。

 「金本監督のような勝負強い、そういう選手になりたいです」

 最下位指名という現実が板山の闘志に火を付けた。同じ土俵に立った今、上位指名も何も関係ない。金本監督は91年度ドラフト4位で広島に指名され、自身と同じ年俸720万円から一流の階段を上がってきた。努力の果てにある「鉄人ドリーム」をつかみ、球界を代表する選手になる。

 昨秋から本格的に着手したウエートトレーニングが、鉄人に近づく第一歩。現役時代の監督を一から鍛え上げた、広島市内のトレーニングジム「アスリート」の平岡洋二代表(52)と、亜大の野球部が指導契約を結んだ。周りの部員と同じく、板山は金本監督が実際にバーベルを担ぐビデオを見ながら、同じやり方で鍛え上げている。

 「衝撃を受けました。でも、それと同じトレーニングを1年間やってきたんです」

 昨秋の71キロから1年で体重は9キロアップ。指揮官の入団時の体重は70キロ。180センチの身長も含め、昨秋の板山と姿形はうり二つだ。監督はその後、平岡代表と二人三脚で鍛え上げ90キロまで増量した。

 2539安打、1521打点、476本塁打。血のにじむような鍛錬で数々の勲章を手に入れた新虎将。今はまだ雲の上の存在だが必ず近づいてみせる。

 「まずは開幕1軍を目指したいです」

 突き進む鉄人への道。恐れるものは何もない。年明けまでには「アスリート」を訪れトレーニングする予定だ。アニキのように、たゆまぬ努力で逆境をはね返していく。

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