球児、涙の誓い…ファンとVパレードを

 4年ぶりに阪神復帰が決まった前四国ILp・高知の藤川球児投手(35)が24日、大阪市内のホテルで入団会見を行った。2年総額4億円で契約合意し、背番号は「18」に決まった。会見中、感極まって涙を流す場面もあった藤川は、「優勝パレード」を実現し、ファンと喜びを分かち合うことを固く誓った。

 ファンの温かい声がよみがえった。阪神復帰の決断理由を聞かれたときだ。よどみない口調で話していた藤川が突然、感極まった。

 「高知に入団して、思いきり全力で野球をやってみて、野球に対する思いを、どう感じるかを実践しました。その中で、声をかけてくださるファンのほとんどがタイガースファンであり…」

 無数のフラッシュを浴びながら涙を流さぬよう懸命にこらえた。質問者から「それはファンの後押しか」と問われると、再び言葉を詰まらせた。「そうですね。やっぱり…、ちょっと待ってください…」。おしぼりで涙を拭い「人の心ですね」と言葉をつないだ。

 心を揺さぶったのは「人情」と「人のやさしさ」だったという。「阪神に戻ってきてほしい」。タクシー運転手、球場のファン…。同じフレーズを何度、聞いただろう。契約書にサインし、ようやく「自分の人生の中で、最も輝きをもたらしてくれた」という阪神を語れる立場となった。

 「全身全霊でグラウンドで、いつ倒れてもいいという覚悟でやれるのは本当にうれしく思います」

 だから自身の起用法は問わない。先発、中継ぎ、抑え。尊敬する金本監督から任される場所で、もう一度輝きを放つだけだ。

 「タイガースにこられて、金本さんがすべてを変えてこられた。その方が監督になられたので、好きなようにしていただいて、最高に使いやすい、信用できる選手の一つになるぐらいしかできない」

 背番号18については「いい番号を与えていただいたのですごく感謝している。結果を求めてやっていって、みなさんが判断してくれると信じてやりたい」と表情を引き締めた。

 「僕がタイガースに戻った一番(の理由)はパレードがしたい。パレードして、僕たちが喜ぶんじゃなくて、関西の人たちに喜んでもらうのが一番。そのときは僕じゃなくて、皆さんに泣いてほしいので頑張ります」

 03、05年以来の優勝パレードを実現し、ファンと喜びを分かち合いたい。3年の月日が流れても、信念は揺るがない。純粋な思いこそ球児の戦う原動力だ。

 会見の最後、「涙はこぼれてないですからね」と球児らしいジョークで締めくくった。背中を押してくれたファンの期待は裏切らない。「日本一」の夢を一緒に追いかける。

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